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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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人間の食事

 『人間の食事』



人間が30人ぐらい

薄暗い穴蔵に集まって何かをしている


男女老人子供

さまざな人間が

同じ行為に耽っている


湿った音と咀嚼音を立てて

先の尖った棒や三叉の刃物を手に

犬歯で引き千切り

臼歯ですり潰して

何かを食べているのだ


私は彼らに見つからないようにそっと歩き

窓の外を通り過ぎようとした



なぜ

こんなところに

快い音を立てる

枯れ枝が?




彼らが一斉にこちらを向いた

隠れそこねた私を見た

表情のない顔で

口だけをせわしなく動かして

責めるように私を見た



人間の食事風景は

食事をしていない人間は

けっして見てはならないものである






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― 新着の感想 ―
[一言]  ちょうど藤子F不二雄先生の短編で。  食欲と性欲の、秘匿性が入れ替わった世界の話を読んでました。  でも、どこでも食べられる携帯食、便利ですよね。
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