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アンインストール
『アンインストール』
私の人生の時間から必要ないものをすべてアンインストールしたら何も残らない気がしたので牛を召喚して聞いてみたのだった
牛よ牛よ牛よ牛よ牛よ牛よ牛よ牛よ牛よ牛よ
その続きがいえない
牛に聞いてどうなるものでもないと思ったなぜ牛を召喚してしまったのだろうこれどうしよう命あるものだほっとくわけにもいかないし
とりあえずアンインストールしてみた
ゴミ箱の中に残っていたので綺麗にした
アン
アンアンアンアンアンアン
と牛がなきだして
あまり同じ文字を多用すると詩は
見た目にしつこくなるか
見た目にかわいくなるか
どっちかです
なんて犇めく牛に牛丼差し出されながら言われたから
私は地球を掘った
逃げるように掘った
もう人間的なもの何もなくなるまで掘った
そうしたら
こんにちは
あの時助けていただいた牛です
あなたにアンインストールしていただいたおかげで
私軽くなったのかな
羽根みたいに軽くなったのかな
とんでいったんだ
牛が
鼻から
砂けむりあげて




