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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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自虐の海

 『自虐の海』



さらさらと


さらさらららと


遠くまで


流してしまおう

この自虐の心を




目の前に広がる自虐の海へ

小石のように投げ飛ばそう

そうしたら

いつか自分を好きになれる日が来るかな





痛めつけられた

眉を吊り上げた自分に


踏みつけられた

泣き声を高くあげる自分に


虫が床や壁を這い回る部屋で

膝を抱いてうずくまる自分がいた


天井は雷の音を鳴らして

いつまでもその空耳に自分を怯えさせていた




 

さらさらと


さららららら〜と


静かに流す


この心は今


おクスリに支配されて凪いでいるだけ





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