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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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仕事がはじまった

 『仕事がはじまった』



五月の連休が明けて

仕事がはじまった


仕事してると

忘れられるから好き


怠惰な自分を

ダメな自分を

忘れられる仕事だから好き


車の運転以外に能がない自分を

誰とも喋らない自分を

肯定できるから好き


沈みがちな自分を

もうすぐ死ぬ自分を

忘れられるから好き


気分を変えてくれる仕事が好き


大きな空間に揺られてぶぁっぶぁかぶぁー

時間も早く過ぎるから好き


連休のあいだ

老後生活みたいだった


ひとりの部屋で

このまま消えていくみたいに思えた


部屋の大片付けをはじめたら

仕事をしているみたいな気持ちになって


生活に張り合いがうまれて

このままの人生が楽しいなって


思ってるうちに

それは終わった




終わりがないから仕事が好き

暇潰しの人生だから仕事が好き




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― 新着の感想 ―
 個人的にはこれが今までで一番好いです。  やはり人間、何かをしているときが一番充実を感じられますから。  ……まあ、過ぎるとそれはそれでまた疲れはするんですけどね……。
[一言]  仕事、キライ。  仕業《しごと》だけしてたい。  50億欲しい(50億円ではなく、10の50億乗円!)  そしたら、仕事しません、
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