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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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176/358

音場

 『音場』



テナーサックスが

くくくくくくくく

笑ってる


エレキギターが

びゅんびゅんひゅうひゅう

風を吹かせて


コントラバスが

コンコンコホン

咳払い


グランドピアノが

タンタンタラリン

スキップでどこかへお出かけ


ドラムスは

ガーン ガーン ドドドン

工事中かな


ストリングスが後ろのほうで

ふふふふふふふふふ

包み込んでる


音場は

ひとつになって

響き渡る


おばさんが

うるさい うるさい やかましーい

飛んできた


足音が

どどどど ずどどど

すごかった


それも合わせて

音場はあはん、あはんと響き渡った


私の耳の中で





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― 新着の感想 ―
[一言]  ノイズも込みで、ひとつの音の塊になるのですね、  ライヴ盤みたい。
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