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オアシス
『オアシス』
見渡す限りの砂漠だった 見渡す限り何もなかった 私に必要なものは酸素だけだった 私の体に その酸素は毒だった 歩いて 歩いて 歩き続けて 歩き続けることしかできなかった 止まればほら あそこに転がる 牛の首のように 私の命も 砂漠になってしまう 見つけたい 見つけ出したい 私のオアシス 探して 探し求めて 遂に そこに見つけたのは 茶色と緑の ソースカツ丼
いのち 繋ぐ ゴージャスな 神の手
『水』
喉が
ほんとに
カラカラな時は
水が
一番
うまいと思う時だ




