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燃える日常
『燃える日常』
明日も今日と
同じあたしで生きていると
思ってたあたしに
今日が襲いかかってきた
あたしの足を
炎が焼いて
あたしの胸を
黒煙が満たして
あたしの明日を
今日は変えてしまった
カレンダーに四角い枠が並ぶ
そのひとつが今日だった
特別な色で塗られてるわけでもないのに
黒い穴がそこに空いて
向こう側から日常を焼き尽くす炎
あたしは財布もカード入れも
スマートフォンも自分の体も
それらだけは持ち出したから
また明日も日常を送っていける
のだろうか
すべてはあたしを生かしてる
エンマ様次第ね
あたしは生かされてるって
細長い平均台の上にいる自分の姿を
改めて見つめた




