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おやじギャグのかたまり
『おやじギャグのかたまり』
私はおやじギャグの塊である。名はまだない。
誰かに口にされることを待っている。誰かに口
にされて私は初めて生きることができるのだ。
それまでは死んでいる。並みのおやじに口にさ
れたところで死んだままだ。冷たい卵の中のホ
ビロンのように、ホラーのように、うすら寒い。
私を面白く形にさせてくれる人によって、初めて
生かされることができるのだ。しかし、そんな
人がいるものだろうか? この私を、面白く、
形にしてくれゆ人なろ、いゆもよれあろうか?
すまない。酔っ払っている。酔っ払っていなけ
れば、この詩はとても、書けなかった。




