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肉じゅばんに寝転んで
『肉じゅばんに寝転んで』
肉じゅばんに寝転んで
おひげのチクチクをてっぺんに感じながら
コケコッコーの夢をみる
あったかい肉じゅばんは
あんぱんの匂いがして
私はつい一口
噛んでしまった
目玉焼きを作ろう
さっさと起き上がって
丁寧な弱火で作ろう
そう思っても
あまりに心地いい肉じゅばん
それが私を離さなかった
助けて
起こしに来てよマイ・ウィーセル
しかし白い神の使いは
夢であったように姿もなく
ああ
私はこのまま
シェイキッ
シェイキッ
低能なまま はい
肉じゅばんに溶けていくのだろう
弱虫な朝
鋼鉄の音がする窓の外
私はそのまま
一生外へ出られない生き物になってしまった




