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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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輪ゴムの作り方

 『輪ゴムの作り方』



まず輪ゴムを用意します


それを10日間ほど寝かせます

照りつける8月の太陽の下で

コンクリートの上で

溶けたミミズのようになっていたら成功です


その背中を優しく優しく撫でてあげると

頑張ってむっくり起き上がりますので

声をかけてあげてください


あなたはまるで

今は1本のミミズのようだけど

その昔あなたは丸かったの

運命の円環をその体で表現しているような

綺麗で立派な輪ゴムだったのよ


へこたれそうだったそれが

にっこり笑ってこう答えます


ありがとう

僕にはもう何を結ぶ力もないけど

思い出を力にあとちょっとだけ生きていくことができるよ


言い返しましょう


何を言ってるの

あなたは年を取ってしまったけれど

まだ終わったわけじゃないじゃない

溶けてしまったその体に喝を入れろ

なんて残酷なことは言わないわ

ただ立ち上がって

立ち上がって丸くなるだけでいいのよ

できれば円になって

笑う口のような形になってくれたら嬉しいわ


こうして強い輪ゴムの出来上がり

ちょっとやそっとじゃ切れません




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― 新着の感想 ―
[一言]  そのときはいろんなものにくっついて剥がれない、汚れてしまうので、いらない輪ゴムは外して、捨てるようにしてます。
[一言] とけたわごむはごみ?  ごみではないわ とけてもわごむ わごむでなごむ
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