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も
『も』
も
も
も
もがいっぱい
みなもにも
かわのみなもに
もがいっぱい
ももももも
きらめく川面に
うもももも
もういらんってほど
もがぐんぐん
緑色のみどりもも
桃色のもももも
もうみどりもももももも
もうもうとむせかえる暑さのなかで
うもももとなっている
しかしここにももはない
くだものはここになく
ただももももとしたもだけが
夏の太陽を照り返している
ももともは
文字にすればとてもよく似てるのに
なぜ音にすればこんなにも似ているのだろうか
しかしももはもではない
もはももでもなくくだものでもないのだ
もーっ!
ももはもじゃないけどみどりもももももももだなんて
すもももももももものうちだけど
みどりもももももももものそとだなんて
そんなこというあなたはもー
ももももももももももってなさい
もんもんとももももももももももももういらないんだからね!
ごじもあやまったひょうげんもありません




