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ハイリーン
『ハイリーン』
自動筆記ではみ出たものに
何かを感じてわたしは泣ける
膨らみすぎたハラボテ・マッスル
鉛筆のようにわたしは裂ける
この世のどこにもない避雷針に
落ちたカミナリガミナリバリーン
ただわたしは今ここに立って
やがてやって来るものをただ見つめてる
児童文学気取った心に
ハラハラしながらわたしは駆ける
どこまで行ける
どこまで行けることだろう
南だ
でもなかった
南なんて場所は
しかし南のほうから
やって来たハリケーン
バリバリン
バリンとすべてを呑み込み破壊して
わたしもあの中へ飛び込もう
ハイリーン
こんにちは
熱帯低気圧のご機嫌いかが?
付き纏う意識のぬるぬるするに
何も感じずわたしは笑う
膨らみすぎたハラボテ・マッスル
抱えて元気なわたしが笑う




