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しいな ここみ 詩集 『ラヴの大爆発』  作者: しいな ここみ


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空の上より

 『空の上より』



ここから見る夜の街は

まるで闇を怖がって

無理やり光を笑わせてるみたい


動く車の灯りも

昔は存在した神様を

乗せて散り行く

渡し舟みたい


竜を地下に眠らせて

人は今を生きている


空の上に立って

私はそれを見下ろしている


仰ぎみると

私の空にはまだ果てがあった






 『病院の廊下を歩く』



腕に点滴突き刺して

夜の病院の廊下を歩く


カラリカラカラ

車の音を小さく転がして

窓から向かいを見る


潰れた蛙のようなおばさんが

床に這いつくばって

泣いているのが見えた


あたしがその唇の動きを読むと

星をひとつ

口から踊らせた


生きてなくても

息してなくても

命はもてるものだよって

希望の星をひとつ

口から踊らせた


翌日

知らないおじさんがひとり

動かなくなって病院を出ていった


あたしはただ

病院の廊下を歩く




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― 新着の感想 ―
[一言]  病気。  診察室と、病室では、ぜんぜん雰囲気違いますよね。  診察室は、まだ外界。
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