第51話 平和な日々
ライトは衝撃波と瞬間的に斬りつける技を3連まで習得し、ネイリーと入れ替わり休憩をする事にした。
―――【夕方】
ネイリー 「ハァハァ…私も『拳の3連発』を繰り出せるようになった…」
ライディール 「ははっ!ネイリーもよく頑張ったな!」
ライディールはネイリーの頭を撫でるとライトが走りながら話しかけてくる。
ライト 「ライディール師匠!新しい技を考え付いたぜ!」
ライディール 「ほう?一体どんな技だ?」
ライトは剣を上に持ち上げずに腰らへんに構え、能力を武器へと溜め突くように放つ。
ライト 「ライト式~!『剣の線』!」
ライトの剣から直線でビームのように細い線で衝撃波が出来上がる。
ライト 「さっき、スレンの姉ちゃんが『雷の線』を詠唱してたのを見て思いついたんだ!」
ライディールはライトの自由な発想力に思わず驚きながらも動揺していた。
ライディール 「は…はは!それぐらいの発想力は私にもあったぞ!!」
ライディール (こいつ、早々とオリジナルの技を生み出したぞ…)
ネイリー 「全く…ライトには敵わないな…」
ライトとネイリーは楽しそうに会話をしていたが、ライディールは内心動揺していた様子だった。そしてリリアとスレンが近付きながら歩いてくる。
リリア 「私だって『聖魔法の盾』をバッチリ使いこなせるようになったよ~!」
スレン 「リリアさんの底知れない体力には驚きました…」
リリアもスレンが全力で詠唱する魔法から土の壁を『聖魔法の盾』で守り抜いた様子だった。
ライディール 「さて、稽古はこのぐらいにしておいて…そろそろブルー村の『おもてなし』とやらを堪能しにサモン村長の元に向うか」
―――【ブルー村の広場】
ブルー村の市場からすぐ近くにある広場に向うと、周りは大きな貝殻の中にキャンドルが入っている物が沢山設置されており暗くなりかけていた村が明るく照らされていた。
そして広場の中心的な位置には多くのテーブルや椅子が設置され大量の海鮮料理や、飲み物などが並べられていた。
広場にはブルー村の住民全員が集まり賑わっていた。そしてサモンが5人の姿を見た瞬間に近づき、話しかけてくる。
サモン 「皆さま、お待ちしておりました」
ライディール 「サモン村長、宿屋と滞在中の食事費用までの負担の配慮を感謝する」
サモン 「いえいえ、今日は沢山の料理をご用意しましたので存分に楽しんでいって下さい。では乾杯しましょう、おーい!皆!」
サモンの声にブルー村の住民が静まり、注目する。
サモン 「こちらが今回、このブルー村を救って下さった英雄様だ!英雄様に感謝してかんぱーい!」
サモンが飲み物のジョッキを掲げて乾杯の合図をするとブルー村の住民も全員揃って「かんぱーい!」と乾杯の音頭をし自由に飲んだり、食べたりの宴会が始まった。
ライト 「あそこに値段が高くて食えなかった『カニ』がいっぱいあるぞ!行ってくる!」
リリア 「私も食べる!まってー、ライト!」
ライトとリリアは庶民育ちで高級食材である『カニ』など今まで口の中に入る機会が無かったので、2人は揃って『カニ』が並べられているテーブルへと走り出す。
ネイリーは周りの大きな貝殻の中にキャンドルが入ってる灯りが気になり飲み物を飲みながら見惚れていた。そして周りを見渡すとブルー村の住民は着いた当初に比べて表情は幸せそうな笑顔に満ちている事に気が付いた。
ネイリー (あぁ…。これが私の求めていた大切なものだ…)
今回の依頼は12聖将であるライディールとスレンの力を借りての達成だったが、自分が少しでも手を加えて解決した…と考えると嬉しい出来事だった。
ネイリー (庶民隠し事件の真相の手がかりを探すために次はダイヤスファ国へと向かわないとな…いつ頃この国に再び戻れるかも検討が付かないし、冒険者ギルドに戻った際には父上に挨拶でもしておくか)
ネイリーが思い更けていると「ネイリー!」と呼ばれている声が聞こえ振り向くと。
ライト 「ネイリー!これ見てくれよ!『カニ』の爪ー!」
リリア 「『カニ』とっても美味しかったよ!」
ライトとリリアは食べたカニの爪を手にはめていた。ネイリーは2人がカニの爪を指にはめながら幸せそうにしている笑顔を見て、思わず自分も幸せな気分になり笑ってしまった。
ネイリー 「あはは!」
一方、ライディールとスレンはサモン村長と並びながら共に食事をしている様子だった。
スレン 「ライディール先輩。ネイリー姫は良いご友人を持ちましたね」
ライディール 「あぁ…そうだ…いやライトはまだ認めていない!ひくっ」
サモン 「子供は大きくなると大人の知らない所で成長していますからな」
ライディールはお酒を飲みながら酔っていた様子だった。そしてネイリーの知っている事を全てサモンとスレンに対して語り始めた。
ライディール 「ネイリーは容姿が天使のように可愛くこの世に産まれ、身長と体重、血液型は―――」
サモンはライディールからネイリーの話を頷くように聞いていたようだが、時間が経てば経つほど段々と困惑している表情へと変わっていった。
スレン (先輩、酔ったら何回もネイリー姫の幼少期を事細かく説明するし…相手にするのめんどくさ)
ライト、ネイリー、リリアは一緒に美味しい料理を食べながら会話をし、楽しい一時を過ごしていた。
そして、ブルー村の住民も笑顔になりながら会話をし、踊ったり、歌ったり…ライト、ネイリー、リリアと12聖将であるライディールとスレンの活躍によりブルー村の平和を取り戻した。
ついに執筆し始めてから51話になりました。
何話で完結するのか自分自身にもわかりません…(笑)
まだまだ描きたい事は沢山あるので今後とも、よろしくお願いします。




