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【俺氏】聖女紋が発現して、王子の花嫁候補になった件【男なのに】  作者: 浦田 緋色 (ウラタ ヒイロ)
二章

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リンと黒バラ令嬢改め薔薇ジャムさん

リンと薔薇ジャムさんこと、リリス嬢は久しぶりに一緒に仕事をしていた。

とある場所に瘴気発生、それを二人で浄化したのである。

仕事が終わり、さぁ解散、かと思いきや、


「一緒にお茶でもどうですか?」


と誘われた。

断る理由もないので、リンは快諾した。

場所は初めてリリスとお茶をした、王宮内の庭園。

その隅にある四阿だ。

タクトと、新しくリリスの守護騎士となった青年がひかえている。

魔族襲撃時には、すでにリリスの守護騎士となっていた青年である。

あらためて、その青年のことを紹介された。


「彼は、ルキウス。

私の守護騎士で、幼なじみなんですよ」


「どうも、お嬢が世話になってます。

というか、生き返らせてもらったとか色々聞いてますよー、旦那のことは」


少年に対して【旦那】呼びはどうかと思ったが、リンはスルーした。

タクトもスルーしている。


リンとリリスはお互いの近況や、聖女活動に関する愚痴のようなものを言い合う。

会話がひと段落した時だった、


「でも、良かったです。

リンさんが元気になって。

ほら、殿下と一緒に【龍神の山】へ行ったあと、調子が悪そうだったので」


「え、あ、そう見えてた??」


「えぇ、とても疲れているように見えました」


本当は顔を見に行こうとしていたことも、この時に告げられる。


「なんか、心配かけてたみたいで悪い」


「いいえー、良いんですよ」


朗らかに、しかし気品はそのままリリスは微笑んでみせた。

まさに聖女の笑みだ。


「おお、お嬢にタメ口とは。

本当に大物だなぁ、旦那は」


と、ルキウスがわざとらしく茶化す。


「あ、そうだ。

リンさんは、怖い話は好きですか?」


また唐突に話が変わる。

そこで、リリスはちょっと声を落としてヒソヒソとリンにだけ耳打ちした。


「オカ板を覗いたことは?」


「あるけど」


リンも声を潜めて返す。

タクトはなんの話をしているのか気になっているが、ルキウスは察しているようである。


「じゃあ、大丈夫ですね!」


リリスの話はこういうことだった。

今度、リリスや王子含めた紋章持ち達が通う、王立学園で聖女活動をするのだそうだ。

なんでも、怪異が起きているとか。


「詳しいことは、リンさんには話せないんですが。

もしかしたら、万が一にも私たちに何かあった場合、リンさんにも話が行くと思うので。

その時はよろしくお願いします」


そんなこんなで、そのお茶会は終わった。

数日後のことだ、リリスの頼みは現実のものとなった。

リンに王立学園で起きている怪異をなんとかするように、お達しが来たのである。


なんでも、リリスとそして聖女Aことアリスが行方不明となったのだそうだ。

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― 新着の感想 ―
実力有る薔薇ジャムさんと聖女Aが同時に行方不明…。 これまたキナ臭い事態になったなぁ…。
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