次の改革
食堂の掲示板に、料理長がどっしりとした手つきで新しい紙を貼りつけた。
ぺたり、と心地よい音が響く。
料理長
「本日より――“魔力四色御膳”を正式採用する!!
これは王城の未来を担う料理じゃ!!」
その宣言は瞬く間に食堂に広がり、
騎士、魔術師、メイドたちがざわめきに包まれる。
騎士
「公式になった……葉っぱが……公式になった……!」
魔術師
「私たち、これから毎日……緑色のものを……?」
メイド
「これ、革命ですよね……?」
しかし、その中心で一番誇らしげに胸を張っているのは――
もちろんアリアだった。
ルチア(満面の笑み)
「お嬢様、これでまた一つ……文明が進化しましたね!」
アリア
「当然よ!
水分、食事、睡眠――人類の基本よ!」
そしてアリアはひらりと髪を揺らし、
次のターゲットを思案するように目を細めた。
アリア
「さて……次は“砂糖の依存症対策”ね!」
ルチア
「ま、また敵が増えますね……!
お菓子好き、城に多いのに……!」
アリア
「健康のためなら、敵なんていくらでも来なさい!!
私は未来の医学の名にかけて、この城を持続可能にするのよ!」
城中に響くアリアの高らかな宣言。
その背中はどこまでも真剣で、どこまでも勇ましく――
そして少しだけ、コメディの香りがした。
――こうしてアリアの健康改革は、
終わるどころか、ますます深みへと突き進んでいくのだった。




