表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
健康オタク悪役令嬢、静かに城内改革を始めます  作者: 南蛇井


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/30

ついに“城内水筒同盟”が誕生?

数日後。

 アリアが歩くたび、城のあちこちで――ごくり、と水を飲む音が響く。


 廊下では、メイドたちが色とりどりの布を広げて談笑していた。


メイドA

「見てください、お嬢様! これ、水筒専用のカバーを作ったんです。

 刺繍を入れたら“貴族風”になると思って!」


メイドB

「こちらは、ドレスに合わせて色を変えられるように……!」


 アリアは満足げに頷く。


アリア

「素晴らしいわ! ついに“水筒を持つのは恥ずかしい”なんて言わせないデザインが完成したわね!」


 訓練場では、騎士たちが腰に水筒を提げて模擬戦をしていた。

 走るたび、カランと金具が鳴る。


騎士A

「おい、これ本当に便利だぞ。

 戦場で喉が乾くたびにポーション飲んでたのがバカらしくなるほどだ」


騎士B

「しかも体が軽い。集中力が段違いだ……!

 どれだけ脱水してたんだ、俺たち」


アリア

「だから言ったでしょう、腎臓が悲鳴を上げてたのよ!!」


 魔術塔では、魔術師たちが研究室で騒いでいた。


魔術師長

「“魔力安定瓶”として記録に残すべきだ。

 水分を摂取すると魔力循環が整うなど……前代未聞だ!」


魔術師

「水、すごい……水偉大……!」


 城の全員が、水を飲んでいる。

 ルチアはその様子を見て、ぱぁっと顔を輝かせた。


ルチア

「お嬢様、今日はみんな水を飲んでいます!

 倒れた人、一人もいません!」


アリアは腰に手を当て、胸を張る。


アリア

「ふふん。当然よ。

 次は“睡眠改革”に乗り出すわ!」


ルチア

「また大騒ぎになりますね……!」


アリア

「いいのよ! 健康は権力より大事なんだから!」


 こうして、アリアの“健康革命”は静かに、しかし確実に城を変えていく。

 そしてこの日、誰が言いだしたか――こんな言葉が生まれた。


「城内水筒同盟、結成!」


 アリアは頷き、心の中で高らかに宣言した。


(次は……睡眠不足撲滅よ!)


――アリアの奮闘は、まだまだ続く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ