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第21話 討論会

 今日は討論会。

 相手はリード。


「では、創造神教とネジル教の討論会を始めます。まずは創造神教リード様どうぞ」


「不特定多数と関係を持つネジル教は許せない。これを肉欲の罪と言わずしてなんて言うかだ」

「好きな相手と付き合う。相手が頻繁に変わっても愛はある。愛さえあれば問題ない。愛を否定するのか」


「愛を否定などしない。一夜限りの愛情など信じられるか」

「ほう、気分で愛する人を変える人間もいるのだ。なあみんな」


 ネジル教徒から喝采が起こる。


「創造神教としては結婚してないのに男女の関係を持つなど許容できない」


 創造神教徒からそうだという賛同の言葉が上がる。


「では村祭りなどに行ってみるが良い。年頃の男女が楽しんでいるから。事実にそぐわない宗教など時代遅れだ。ネジル教は時代に寄りそう」

「だから、無知な村人は嫌いなのだ。規則は守るためにある」


 リードよ、それを言ったら、村人を敵に回すぞ。


「ネジル教では、ツケで治療をしている。そういう現状をどう思うか」

「人気取りだろう。それが何だ」

「金がなくて治療を断られるつらさを知らないのか。幸せをもたらす宗教が、つらさや悲しみを生み出してどうするのだ」

「ネジル教こそ、人気取り、快楽。そんな物を優先するなど場末の商人にも劣る。まるで娼館のようではないか」

「娼館的な宗教、結構。なくてはならないと証明された。必要悪の何が悪い。使えない善よりよっぽど良い」


 民衆はネジル教の名前を叫んでいる。

 勝負あったな。

 民衆の味方につけた方が勝ちだ。


「ネジル教徒は邪神を祀っていると聞いた」

「ああ、邪気を浄化する神で邪神だ。邪気を作り出す神ではない。浄化神と言えるだろう。それの何が悪い」

「くっ、だが邪神だ」

「浄化する神の何が悪いのか。確かに物が腐る過程は美しくない。だが腐らなければ消えてなくならないのだ。必要なプロセスだ。これも必要悪と言えるだろう」


 民衆もそうだと頷いている。

 それからは終始俺の押しまくりで、討論会が終わった。


 討論会が終わって、ネジル教の信者が増えた。

 肉の供与は俺しか出来ない。

 これに時間を取られると困る。

 この問題を解決したい。


 困った時の神頼み。

 もし神が今までの行いを肯定するなら、何らかの褒美を与えてくれるよな。

 祈ると、考えが下りて来た。

 俺の供与スキルを1%ぐらい他人に供与してみたらどうだ。


 実験台はフラッチェとディータだ。


「【供与】、供与スキル1%」

「ステータス。供与スキル1%ってのがあるわね」

「ステータス。スキルをありがとうございます」


 豊胸施術にフラッチェとディータを連れて行った。

 問題なく行えた。


「ステータス」


――――――――――――――――――――――――

名前:ブタキム・ファットピッグ

レベル:1(426845)

魔力:199330305847/199330322094-2000

スキル:

 供与

――――――――――――――――――――――――


 俺の供与スキルは減ってない。

 98%になってないとおかしいんだがな。


 だが、魔力にマイナス表示が付いた。

 スキルだから魔力を使っているようだ。


 それとも褒美かな。

 1%で1000の魔力が常に引かれる。

 燃費が悪いが、魔力は余っているからな。


 また、何か困ったら祈ってみよう。

 何か考えが浮かぶかも知れない。

 あれは神託だったのかもな。

 信心深くないから、吹聴したりしないが。


 フラッチェとディータの供与が俺と違うのは時間が100倍掛かることだ。

 だいたい施術に1分半掛かる。

 戦闘中にダメージを供与するのは、1分半も掛かるんじゃ微妙に使えないな。

 もう少しパーセンテージを上げてやろうか。


 二人とも50%にしてやった。

 ふたりのスキルを合わせれば俺の残りは0%のはずだが、これぐらい供与しても俺の施術のスピードは変わりない。

 やはり俺のスキルは欠けてない。

 魔力は1万引かれたが、やっぱり1%で1000の計算だ。


 こうなるとスキルを供与するには、助祭が1%で、司祭は2%で良いな。


 豊胸施術ができる人が増えた。

 やはり女性に施術するなら、女性の方が良い。


 俺も施術の時間が減るのは嬉しい。

 供与した物って取り返せるのかな。

 ディータから10%取り返してみた。

 おお、上手く行った。

 となると肉とかも取り返せるのか。

 問題が起こりそうだからやらないけど。


 フラッチェとディータの供与は100%にしておいた。

 取り返せるのなら遠慮は要らない。


 今、信者10人の司祭と、38人の助祭がいる。

 魔力は25万8千引かれてるけど軽いものだ。


 アッー。

 突然だが、飼い犬に手を噛まれた。

 ディータから性魔法スキルを供与されたのだ。


 魔力を込めて触られただけで大変なことになってしまった。

 スッキリしたが、こんなのは違う。


「ディータ、次に同じ事をやったら供与スキルを取り上げる」

「すいません。溜まっていたようなので」

「そういう判断は自分でやる。フラッチェ笑うな」


「だってパンツ洗濯しながら言われても」

「お前だって性魔法で毎晩凄いじゃないか」

「あれは充填しているの」

「楽しんでいるんだろう。認めろよ」

「認めたら何かあるの」

「いやないな」


 フラッチェに舌打ちされた。

 何なんだ。

 ディータもなぜか期待のこもった目で俺を見つめている。

 何か外堀がひとつ埋まった感がある。


 そのうちディータは反乱を起こすんじゃないだろうな。


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