#84 思い出! 上
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思い出すのは僕がまだ小学校低学年だった頃の記憶。
時期は丁度今みたいに暑い夏だったね。家族でおじいちゃん家に行ったんだっけ。山の麓にある町にあって、ザ・武家屋敷って感じの豪邸だったね
「あら、ルイちゃんは何着ても似合うわね」
「そうなんですよ!試しにリンのお下がりの服を着せたら可愛くって!」
「もー、ぬいでいい?」
リンっていうのはお姉のことだね。
おばあちゃんとお母さんに着せ替え人形にさせられてたんだった…。確かお兄とお姉は従姉妹と川に遊びに出かけちゃったんだよね。僕は小さくて危ないからってお留守番だった気がする
「こないだ、良い品が手に入ったのよー」
「ええ!見たいです!」
「……ちゃんす」
着せ替えさせられてる内に、なんか別の話題になってその隙に逃げ出したんだ。逃げ出したのは良いんだけどあまりに広くて、迷子になったんだよね……。
それで扉が開いているのが目に入って、そこに入ったんだ
「どう…じょう…?」
「…む?ルイだったか?」
「わっ!?びっくりした…」
そこは道場で物珍しさにキョロキョロと見渡してると、後ろから声がかかった。振り返ると長身で筋骨隆々の大男…おじいちゃんが立っていた
「おじいちゃん!ひさしぶりっ」
「おー、大きくなったなぁ。道場に何か用があったか?」
おじいちゃん大好きっ子の僕は思わず足に抱きついたっけ。
特におじいちゃんがしてくれる高い高いが好きだった。
おじいちゃんは抱きついてる僕をヒョイっと持ち上げて問いかけてくる
「ううん、まいごになっちゃって…。とびらがあいてたからはいったの」
「そうかそうか、今から少し稽古をするが見ていくか?……おっと、すまん。もう高い高いは卒業したよな」
「おじいちゃんはとくべつ!たかいからこれすきー。あとけいこ?みてく!」
「ガハハハ!そうか!では端っこの方で見ておれ。おじいちゃんも特別に良い物見せてやるぞ。危ないから近づくんじゃないぞ?」
そう言っておじいちゃんは準備を始めたのだった。
そうだ確かこの後だったね。剣気の事を教えてくれたのは
回想は次回には終わる予定です!
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