#48 可愛いは正義
ちょっと遅くなりました!
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お猿さんの顔を3人共見てしまった訳だけど…
「…?」
「ご主人!イン!スズ!しっかりしろ!」
「「「………?」」」
「くそっ!吾輩がもっと早く気づいていれば…!」
「「「???」」」
…凄くグリムが焦ってるけど、何も起きて…無いね?
多分2人も困惑してる。
「手遅れか…!この場をどうにかせねば!」
「…えーとグリム?どうにかしないとどうなるの?」
「な!?ご主人!?運良く効かなかったか!とりあえずインとスズを従魔せ…」
「インと?」
「私をどうするの?」
「!?…なっ!…どうしっ…はぁ!?」
「ウキャキャ!?」
とりあえず声掛けたんだけど、インとスズが声掛けたら取り乱しちゃったね。グリムも取り乱す事あるんだねー。長髪お猿さんも驚いてる?
「グリム落ち着いて。あの魔物の事分かる?」
「……!…すまない、取り乱した。あの魔物は美猿と言って魅了の魔眼を使って敵を操るのだ。だから3人共魅了されたと思ってあったのだが…杞憂だったな」
落ち着かせる為にグリムに魔物について聞いてみた。魔眼…ね。通りでグリムが焦るわけだ。でも、僕ら3人には効かなかったね?
「魅了の魔眼!サキュバスとか吸血鬼が持ってるやつだよね、スズちゃん」
「そうよ、それにしても魅了の魔眼ね…。主?ちょっとその仮面外してみなさいな」
「…?仮面外せば良いの?」
仮面?意図が読めないけど、とりあえず外してみようか。なんかスズに考えがあるみたいだし。
「…はい。これで良いかな?」
「ウキ!?ウキャァァ……ァ…」
何で!?長髪お猿さん消滅しちゃったよ!?アナウンスも流れてるし、倒した事は間違いないんだけど…。
「まぁ、そうなるわよね」
「一体何が起こったのだ?……まさか!」
「どういう事なの?」
スズはウンウン頷いてるし、グリムもなんか気付いたみたいだ
「そのまさかよ。魅了系とか状態異常って掛けた相手の耐性が高いと弾かれて失敗に終わるんだけど…。おそらく失敗した上に、主の可愛さを目の当たりにした事によるショック死よ」
「つまり!主が可愛すぎって事だよ!」
「ショック死なの!?」
「この辺りには、耐性がある敵が居ないみたいだからな。
絶対の自信があったのだろう」
まさかのショック死だったよ…。それにしても耐性が高いって…?何処で手に入れたんだろ
「ちなみに耐性の件だけど、私とインは、ショック死する程の可愛い顔を日頃から見てるからよ。主は…言うまでもなくいつも鏡で見てるからでしょうね」
「そういう事!」
「吾輩は元々耐性があるしな。スズが言ってる事は間違いないと思うぞ」
そういう事なのね…。現実世界の方でも見てる訳だし。
うん、僕って可愛いから仕方ないね。
「それじゃ、こっからは仮面外して移動しようかな。山頂まで後ちょっとだし、次の広場まで頑張ろう!」
「それで良いと思うわよ」
「あいわかった!」
「了解だ。…全くこの3人は。普通は苦労するんだがなぁ。
インとスズと言い、はぁ…この主あってこの従魔って事だな…」
なんかグリムが最後ぼやいてたけど、小声で聞き取れなかった。まぁいっか、とりあえず進もう。
遂に可愛さで魔物倒しちゃいましたね…。
ちなみに他のプレイヤーだと顔を見ずに戦わないといけないので結構面倒くさい魔物だったりします。
次回はいよいよボスと対面です!グレイとアイリスが苦労したボスとは一体!?お楽しみに!




