能力査定-2
「とりあえず、なんかよさそうなのがいたらいいんだけど…」
気を取り直して森の中を進んでいく3人。
「ここから東に少し進んだところに、ゴブリンが数体いるな」
ピタッと止まってコーカスが言う。
「んー…距離と数はわかる?」
シエラが聞くと、トーカスが、約200mくらいかな、と答え、コーカスが続けて、数は4体だ、と答えた。
「索敵スキルも持っていて、展開に問題なし、と。二人の索敵スキルは常時展開?それとも任意展開?」
シエラの言葉に、コーカスとトーカスが、常時だが、任意で止めることもできる、と答えた。
「この辺りはやっぱり、野生ってとこなのかなー。ちなみに、範囲ってどのあたりまで確認できるの?」
シエラが聞くと、コーカスとトーカスはこの森なら半分くらいはいける、と答えたので、レベル的にはMAXと同等と思っていいか、と、書類に書き込んでいく。
「それじゃ、まずはコーカスの方から見たいから、コーカスが狩ってきてくれる?」
シエラが言うと、コーカスは構わない、と言って、そのままダっと駆け出した。
「ここにいたら、父上の戦う様子が見れなくないか?」
トーカスの疑問に、シエラはふふんと得意げな顔をする。
「これでも私、千里眼のスキルを持ってるから、この距離ならここからでも確認できるのよ。どれどれ~?」
そう言って、コーカスがかけていったほうを向いて、意識をコーカスに集中させた。
「コケー!!!!」
コーカスは、ゴブリン達の目の前にザっと姿を現すと同時に大きく一鳴きした。次の瞬間、パキパキっとゴブリン達の姿が石化する。
「発動までが早い!」
シエラはごくりと喉を鳴らす。
索敵スキルも、上級冒険者と遜色ないレベルで、しかも魔法の発動が、一鳴きするだけとなってしまうと、Bランクの冒険者たちでは、少々分が悪い。
(コッカトリスの推奨ランクの見直し、真剣に考えたほうがよさそうね…)
ユニーク個体であることを差し引いたとしても、通常個体のコッカトリスでも使える石化魔法がこのレベルにもあるのだとすれば、推奨ランクは確実に上げておいたほうがいいな、と、書類の隅の方にメモ書きすると、シエラはトーカスの背中に乗せてもらい、コーカスの元へと移動した。
「やっぱり、コッカトリスの石化魔法って脅威よねー…」
完全に石とかしたゴブリンをコンコン、と叩くシエラ。
「生まれた時から使用が可能な魔法だからな。当然だろう」
コーカスの言葉に、シエラは小さくため息をつく。
「コーカス達の能力が高いと、講師として申し分なくて嬉しいんだけど…でも、コッカトリスの生態を知れば知るほど、今のランク設定が間違ってるって思い知らされるのが辛い…」
項垂れるシエラに、コーカスは手を抜いたほうがいいか?と聞いてきたので、小さく首を横に振った。
「まぁ、今更だもの。コーカスとトーカスが規格外って言うのは、そもそもこないだのことでわかってたことだし。もういい加減、諦めることにするわ。とりあえず、他の魔法も見たいので、どんどん倒していきましょう!」
そう言って、シエラはよし、と気合を入れなおし、狩りを再開した。




