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能力査定-1

「と、言うわけで。本日は、能力査定の為に森にやってきました!ちゃちゃっと魔物を、使える魔法を使ってじゃんじゃん狩っていって頂戴!」


朝、日が昇る前に起きて厨房を借りて握り飯を作った後、コーカス達を叩き起こし、日が昇ると同時に街を出たシエラ達は、現在、他の冒険者たちの姿のない森の入り口にやってきていた。ここまでくれば、元の大きさに戻っても大丈夫だろう、と、コーカス達はすでにシエラと同じくらいの大きさまで姿を戻していた。


「と、言うわけで。じゃねーよ!朝早くに起こされたと思ったら、能力査定ってなんだよ?」


不機嫌そうにトーカスがシエラに詰め寄りながら言う。


「あぁ、説明してなかったっけ。ギルドで講師として、正式にコーカスとトーカスを雇うことが決まったんだけど、そのために、コーカスとトーカスの能力がどのくらいあるのかっていう書類を提出しないといけないのよ。魔獣や魔物を単独で講師登録するのが初めてだから、とりあえず、二人がどういう能力を持っていて、どのランクの魔物をどの程度までなら倒せるのか、とかっていうのを、ギルド職員立ち合いのもと、調べてまとめた書類が必要なの」


シエラの説明を聞いたコーカスが首を傾げる。


「それならば、先日のゴブリンの集落を潰した件でよかったのではないのか?」


コーカスの指摘に、シエラは首を横に振る。


「私もそう思ったんだけど。コーカスとトーカスの能力って、あの場で見せてもらったものがすべてじゃないでしょ?それに、あの時はトーカスが単独でほとんど倒してるから、コーカスの能力がわからないのよ」


シエラ自身も、それで済むんじゃね?と最初は思ったのだが、最初の登録時の書類に不備があった場合、後々面倒な訂正手続きやら説明やらが待っているのを考えると、最初に手間でも面倒でも、きちんとしてしまっておいたほうが総合的に見て楽だと諦めたのだ。


(それに…昨日、ジェシカさんのところで、すでに、トーカスから、雷以外の属性の魔法も使えるって聞いたしね…)


「と、言うわけで。とりあえず、二人がまずは何ができるかを知りたいんだけど」


書類とペンを持って、シエラが二人に聞くと、コーカスとトーカスがそれぞれ教えてくれたのは以下の内容だった。


コーカス

石化魔法、回復魔法、補助魔法、水魔法、土魔法


トーカス

石化魔法、雷魔法、火魔法、精神攻撃魔法


そして、その内容を聞いたシエラの手から、持っていたペンがぽとりと落ちる。


「おい、シエラ。何してんだ。ペンが落ち」


「ちょ、ちょっとコーカス!?回復魔法って言った!?」


思わずコーカスの両翼をガシッとつかみ、ゆさゆさと揺さぶった。


「な、なんだ急に!?や、やめろ!!」


ゆさゆさと揺さぶるシエラの手を払いのけるコーカスに、シエラは目を見開きながら聞く。


「か、回復魔法って、魔物や魔獣も使えるものなの!?」


シエラが聞くと、コーカスは首を傾げながら答えた。


「使えるんじゃないのか?」


「嘘でしょ!?」


回復魔法は基本的に、人間の間では神聖魔法と呼ばれるカテゴリに分類されていて、基本的には神職についている、神官やシスターが主に神の洗礼を受けて使えるようになるか、神の加護を授かった人間に適性があった場合に使えるようになる、と言われている。

また、神聖魔法の一部である浄化の魔法によって滅される魔物たちが存在していることから、魔物たちは神聖存在(神)と対極に位置するとされていて、その為、神聖魔法に分類される魔法は使用できないものだというのが一般的な認識だ。


「こ、こんなの…書けるわけないじゃない…」


頭を抱えるシエラに、コーカスが首を傾げる。


「何か問題があるのか?」


きょとんとした様子のコーカスに、シエラは顔を上げ、絶望したような表情を向けた。


「あるわよ、大有りよ!!魔物や魔獣は、基本的に神聖魔法は使えないとされてるのよ!?なのに、その神聖魔法に分類されてる回復魔法を、コーカスが使えるなんて知られたら…」


わなわなと震えるシエラ。もしかして、昨日のような輩に、また、追い回されるかもしれないことを心配してくれているのだろうか?と、コーカス達は心配するな、と声をかけようとした時だった。


「これまで得た魔物の情報や生態に関して、全部見直ししなくちゃならなくなる可能性が高いじゃない!ってことは、確実に仕事が増えるってことよ!?それすなわち、残業がさらに増えるってことじゃないのよー!!!」


あぁぁぁ、と泣き叫ぶシエラに、コーカスとトーカスは言葉を失う。


((あ、そこなんだ…))


とりあえず、とコーカスはポンポンとシエラの肩を叩きながら、落ち着け、となだめる。


「我が回復魔法を使える、ということを知っているのは、我の仲間とシエラだけだ。ならば、シエラが黙っておいて、我が魔法を使わなければ問題ないのではないのか?」


コーカスの言葉に、シエラはピタッと止まる。


「だな。俺も黙ってたらバレねーだろ?」


トーカスの言葉に、シエラは顔をガバっと上げる。


「そう、そうよ、そうよね!!使ってるところさえ見られなければ大丈夫よ!!今聞いたことは忘れるわ。それで行きましょう!!」


うんうん、と頷くシエラ。

いつものシエラに戻ったと、コーカス達はふぅ、と息をついた。

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― 新着の感想 ―
凄い鶏さんですね!昔コンドールマンと言う特撮にゴールデンコンドルと言うキャラが出てまして見た目金の鶏でしたね〜ひょっとしたらこの鶏さん達の子孫では?
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