表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/285

教官は鶏でした-15

「スミレ!しっかりせんか!」


バシン!とコーカスに頭を叩かれ、スミレはハッと、我にかえる。


「わ、わた、し‥」


生温い何かがあたった頬を、そっと手で撫でる。ぬるりとした感触。手を見ると、そこには緑色の液体がついていた。フォレストスパイダーの血だ。


「何をぼーっとしておるのだ!そんな状態では、また、同じ事を繰り返すぞ⁉︎」


コーカスの言葉に、スミレは顔を上げた。


「索敵を常時展開できるようになれば、今のような不意打ちを防ぐことができる。常時展開ができぬのなら、行動を起こす前に、忘れずに索敵をしろ。たったの数度、不意打ちで魔物を狩ることができたからといって、簡単に気を緩めるんじゃない!」


その言葉に、スミレは思わず口をキュッとむすぶ。


(師匠の言う通りだ。初めての森なのに、最初、うまく行ったからって、私、調子にのってた)


コーカス達がいなければ、きっとフォレストスパイダーの餌になっていただろう。奇跡的になんとか逃げ出せたとしても、大怪我を負っていた可能性が高い。


「すみま、せん」


スミレが呟くと、コーカスは、謝る必要はない、とぶっきらぼうに答えた。


「ここで気を抜くということは、命がなくなってもいいと言うようなものだ。スミレは、自分の事を、いつ死んでもいいと思っているのか?」


聞かれて、ふるふると顔を横に振る。


「ならば、気を抜くな。少なくとも、ソロで森に入っている間は、油断するな」


「はい!」


目に浮かんだ涙を、必死でグッと堪え、ゴシゴシと流れる前に拭い去るスミレ。


「次がある事に感謝し、気を引き締めます!」


「うむ、そのいきだ」


コーカスはバサバサっと翼を動かした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
え〜先生やな〜人間の師匠よりいいんでは?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ