第二十三話テスト勉強と言う名のお泊り会③
人に教えてもらうことで問題が分かるというのを改めて感じた日だった。
鳳さんの教え方は上手で、問題の内容がスラスラと頭の中に入っていった。
勉強をしている真理の写真は撮れなかったが、うん。撮れなかった。くそっ!!
だけどおかげでテスト対策は万全だ。
教えてくれてた時、鳳さん隣に座ってたけどめっちゃいい匂いしたな〜。途中、途中集中が途切れそうになった。なんで女の子はこう、いい匂いがするんだ?まっ真理はそんじゃそこらの女の子なんか目じゃないほどいい匂い放つけどなっ!!
ふぅ〜。
いや〜やっぱ勉強して使った頭をほぐすにはやっぱ風呂だなっ!あとは真理の写真があればなお完璧なんだけど。
「橘君〜着替えここに置いておくわね」
「あっわざわざすいません鳳さん。」
「ふふ。いいのよ。私が準備してあげるって言ったんだもの。じゃゆっくり疲れをとってね。」
「はいっ」
いや〜鳳さんいい人だな〜。
俺の着替えを準備してくれるなんてさ。
俺が風呂に入ろうとしていきなり着替えは私が準備ふるわっ!って行った時はどうしたのかと思った。噛んでたし。でもちょっと可愛かったな。
よしとそろそろあがるか。
着替え〜着替え〜。
つーか鳳さんが準備したってことは、鳳さんに俺のパンツとか見られたってことだよな?……恥ずかしい。
でもなんも言ってなかったしそういうの平気なんだろうな〜。よく分からんけど。
えーと、パンツにスウェットにI LOVE TTって書いてあるTシャツに、ん?こんなTシャツ持ってたっけ?TT?なんの略だ?まっいっかこれしか着るのねぇし。さすがに鳳さんの前まで上裸になるわけにもいかねーし。いや上半身に自信がないわけじゃないぞ?ちゃんと影で鍛えてるからな。真理にいつ見られてもいいように。
ん?なんかこのTシャツ。いい匂いはするって言えばすんだけど、なんか洗剤の匂いというより、人が1回着て、その人の匂いが移ったような匂いがするな……まっいい匂いに変わりはないからいいか。でもこの匂いどっかで嗅いた気がするような……気のせいか。
☆
「次いいですよ鳳さん」
「分かったわ。じゃ先にお風呂いただくわね。真理さん」
「はい!ごゆっくり〜」
ふぅ〜。
なんとか平静を装えたわね。
橘君が私の1日着たTシャツを着て出てきた時は何故か知らないけどドキドキしちゃったわね。それにしても橘君も何も言わないから特に変な匂いとかはしなかったのね。ちょっと安心。
まさか私がこんな行動に出るなんて……
これじゃ私が変態じゃないの!!
良く考えたらこれ私が自分の匂いの着いたTシャツを他人に着せてるっていう変態行為じゃないの!?
か、考えるのはよしましょう。
☆
んー困った。
非常に困った。
右には真理、左には鳳さん。そちてどちらも腕にしがみついている。
うんっ!!なにこれ!?めっちゃ幸せなんだけど!!
よくよく考えたらこれ困ってねーわ!!
でもあれだな両隣から寝息が聞こえて吐息がちょっとかかるっていうのは衛生上やばいかもしれん。
まさかわざわざ3人で一緒に寝るとは思わなかった。
俺が寝ようとして部屋に行こうとしたら二人が『え?みんなで寝るんじゃないの?』っていうとはな。息合いすぎだろ。
まあ真理と一緒に寝れるのは嬉しいし寝顔をリアルタイムで見られるから別にいいんだけどな。
つーか鳳さん胸やっぱでかいなー。これほどでかいと逆になんも思わないな。いや違うな真理が隣で寝てるからか!密着度120だもんなっ!!
さーて寝れないぞ……




