第十四話下校①
私がこの部。暇つぶし部に入って何日か経った。
この何日かこの部に在籍してみて分かったことが多少ある……。
なんか橘兄妹、二人共、すごい特技を持ってる!!
何て言うんだろう……こう……ね。
スマホの画面を一切見ずに操作してる……。
どうして二人共スマホの画面を一切見ずに操作して、その後画面を見て微笑んでるのかは不思議で仕方ないのだけれど、なんか二人共すごい……。
もしかして二人共、私と同じように盗さ……撮影でもしてるのかな?そんなわけないか。だって私はスマホの画面を見ながら撮影しないと、ちゃんと被写体を取れないし。
それに橘君がもしそういう事をやってるのならスマホの角度的に私を撮ってるわけじゃないからなんかやだし。撮るなら私を撮ってもらいたい。この部活に入ってから私は何があってもいいように毎日可愛い下着を付けてる。それに毎朝のセットの時間も前の6倍に増やしてる。
私はいつでも撮られていいんだよ?
ううん。むしろ撮ってもらいたい!
それにしてもあれね。
最近友達に言われてスカートを前よりも短くしてるのだけれど、少しスースーするわね。慣れるかしらそのうち。
「会長さん!」
「何かしら真理さん?それと、会長じゃなくて鳳でいいわよ。」
「あっじゃあ鳳さん!買い物行きませんか!?」
「いいわよ。何を買うの?」
「えっと〜。買い物に行きたいというか、鳳さんと一緒に歩きたいというか〜。」
「??」
「あっえっと。こう……なんて言うんですかね。部活の友達と帰りに一緒に買い物をしてみたいな〜とか思いまして。あっ鳳さんは先輩ですけど!ちっょと憧れて……。駄目……ですかね?」
え?何!?
この超可愛い生き物!!
こんな娘が私の将来の義妹になるの!?
やだっ!!
私ったらまだ橘君と結婚もしてないのにっ!
もうこんな可愛い子に上目遣いで頼まれたら断れないじゃない!私も上目遣いの練習しよっと!
「いいわよ。あっどうせなら3人で行かない?」
「それいいですね!行こうよお兄ちゃん!!」
「ん?俺か?女の子同士の買い物に俺なんかが混ざって良いんですか?」
「全然いいわよ!それにどこかの漫画みたいでいいじゃない!」
青春ぽくて
「じゃあ参加させていただきます」
ん?橘君何か鞄の方を……あれは?一眼レフ?どうしてあんな物を……
ん?私も持ち歩いてるから普通か。
それにしてもナイスよ私!
さり気なく橘君を誘うなんて!!
「買い物とは言っても学校終わりだからそこまで遠くには行けないな……」
「別に何か買おうって訳じゃないよ。私はただ歩きたいと言うかなん言うか……がしたいだけだからお兄ちゃん!」
「それってただの下校じゃないのか?」
「あっそれもそうだね……!」
ふふ。この二人といると楽しいわね。
まだ入って日数は経ってないけれど、ここに入って良かった。




