第十三話新入部員は生徒会長②
うう〜。
先生に怒られちゃったよ〜。
確かに授業中ぼーとしてた私が悪いけど、だからって放課後に怒らなくても!おかげでお兄ちゃんが待ってる部室に行くの遅くなっちゃたじゃん!
けど確かに今日はぼーと、というか昨日のことで頭が一杯だったな〜。今思い出すとけっこう恥ずかしい。でもお兄ちゃんが元気になってくれたからよかった!
このことを友達に話したら「え?ほんとにやったの?」って言われたけど、言ったの私じゃないじゃん!
でもその後「で?どうだった?もちろんやったんでしょ?痛かった?」って聞かれたけど何のことだろ?それに痛い?なんで?
なんか聞こえてたのか周りの男子が残念というか悔しがってる表情してたけどそれもなんでかな?
まっいっか早く部室に行ってお兄ちゃん成分補強しよっ!それに部室なら一眼レフを取り出しても不思議じゃないから堂々と撮影できるしっ!
あ〜なんか嫌な気分だったのがお兄ちゃんのことを考えるだけで吹っ飛んじゃったよ〜!!さすがお兄ちゃん!!近くに居なくても私を癒してくれるなんてっ!!
昨日はあんまり喋れなかったけど一日経ったから気まずさもないよねっ!あ〜そう考えると足取りが軽いな〜。思わずスキップしちゃいそう!
このままドアを開けたら勢い&自然な形でお兄ちゃんに抱きついちゃおうかな〜。さすがにそれはやり過ぎかな?いやでも兄妹なら抱き着きくらい普通だよね?
ガチャ
「お疲れおに…い……ちゃ……ん?」
(((゜Д゜;)))
「あれ?部室間違えちゃったっ?失礼しました〜」
ガチャ
ふ〜。いけない、いけない。
部室を間違えるなんて。まったく疲れてんのかな私?
あ〜お兄ちゃんに元気にしてもらわないと!
チラッ
ほ〜らやっぱり
「暇つぶし部」部室
ここ部室だよ〜。
……
……
……
なんでなんでなんで何で!?
やばい!今私のあまりできの良くない頭の容量がオーバーしそう!ただでさえお兄ちゃんの情報だけで容量満杯なのに!!
なんで艶髪&巨乳※真理には巨乳に見えてます
が部室にいて、お兄ちゃんに悩殺ポーズしてるのォおおおお!!!
おかしいよね!?おかしいよね絶対!!
あれっ?ちょっと待って?
あの人生徒会長じゃ……
いや!だとしたら余計変だよ!!
なんで、成績優秀、頭脳明晰(ん?同じ意味かな?)容姿端麗、スポーツ……は分かんないや。全校生徒の憧れの的の生徒会長がこの良く分からない部の部室にいて!お兄ちゃんに悩殺ポーズをしてるの!?分かんない、分かんない!わかんないよぉ……
もしかして彼女?でも前はいないって……
うっえっ……んっ…ぐすっ
おに…ぃ……ちゃ…ん……
わ、わたしを一人にしないでぇぇ〜〜
ガチャ
「ちょっと待て!真理!お前はなんか物凄く誤解をして……い……る?なんで泣いてるんだ?」
「うえぇぇぇぇん。おにいちゃぁぁぁああん!わたしを置いてかないでェぇえええ!!」
「な、泣くな真理!お前は誤解をしているだけだ!」
「うっえっく。えっく。ほん……と?」
「ああほんとだ!俺の予想していた誤解とは違う感じに誤解してる!とりあえず中に入れ。説明するからっ」
「うん……。分かった。」
☆
「え!?じゃあ生徒会長さんこの部に入部したんですか!?」
「ええ。そうよ。よろしくね真理さん」
「は、はいっ!よろしくおねがいします!……でもなぜ入部をしようと?」
「……その……色々とね……」
やっぱ生徒会長にもなると色々とあるのかな―?
大変だなぁ〜生徒会長も。
って違ーう!!
私はなぜお兄ちゃんに色々としてたのかを聞きたかったんだよ!!
「そ、それでその……生徒会長さんはなぜお兄ちゃんに……その色々と……」
ポンッ
ん?不意にお兄ちゃんの手が私の頭の上に……
スリスリスリスリ……
あ〜
お兄ちゃんに頭撫でられてる〜!!
えへへ。すごく気持ちいい〜!!
あれ〜なんか私、聞きたいことがあったような……
まっいっか〜。
「つーわけで生徒会長も入ったから仲良くしろよな真理。たくさん話すんだぞっ!」
「えへへ。わかってるっよぉ〜。」
なんてたってお兄ちゃんの頼みだもんねっ!




