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第28章―10

 ともかく、そういった背景があった上で、日本海兵隊とユダヤ人部隊の主力は、スヘルデ河口に展開しているドイツ軍の掃討作戦を実施することになった。


 スヘルデ川河口に展開しているドイツ軍の掃討作戦だが、何度も協議が行われた末に、4つの主要な段階に分けて行われることになったのだが。

 この作戦を行なう日本海兵隊もユダヤ人部隊の主力も、困難な地形の中で作戦を展開せねばならない、と覚悟せざるを得なかった。


 まず、第1段階の作戦だが、アントウェルペン北方の地区の掃討を行なった上で、ザイト・ベフェラント地区への安全な交通路の確保を行なう。

 第2段階の作戦は、レオポルト運河の北、ブレスケンス・ポケットの掃討を行なう。

 第3段階はゾイト・ベヴァラント地区の占領を行なう。

 そして、最終段階は防御をかためられてドイツ軍の強力な要塞と化していると考えられたワルヘレン島の占領だった。


 ワルヘレン島は、ドイツ政府、軍の喧伝を信じればだが、大西洋の壁と呼ばれるドイツ軍の強固な防衛線の一部を構成する為に、ドイツ軍が強力な防御陣地を既に構築したものと考えられていたのだ。

 そして、ドイツ政府軍の喧伝では、ル・アーブルの砲台兼要塞と同様に15インチ砲4門を始めとする各種の要塞砲が、ワルヘレン島の砲台兼要塞には備え付けられていた。


 更に言えば、日本海兵隊やユダヤ人部隊の主力の一部にしてみれば、こういったドイツ政府、軍の喧伝を完全にハッタリだ、と言い切るどころか、それなり以上に警戒しなければならないのも現実だった。

 

 何しろ、ル・アーブルに建造されていたドイツ軍の砲台兼要塞を攻撃した際に、英海軍が誇っていた世界最大の戦艦フッドが轟沈し、日本海軍が誇る世界最強の戦艦長門が大破させられていたのだ。


 更に言えば、長門の修理に併せて、日本海軍の主力戦艦全てが、砲身交換等を理由として、日本本国に帰還していると言う現実までもあっては。


(尚、これが日本海軍の全くの言い訳とも言い難いのが、現実だったのだ。

 それ程に日本海軍の戦艦は、艦砲射撃による支援をそれまでに行なっており、専門家に言わせれば、完全に散布界が拡大し、艦隊決戦を行なうのが困難な事態に至る程に、主砲の砲身は摩耗していたのだ)


 日本海軍の戦艦による艦砲射撃の支援が無い、と日本海兵隊等は覚悟せざるを得なかった。

 又、英海軍にしても戦艦フッドの轟沈の衝撃から、ベルギー、オランダの解放について、戦艦を地上支援に投入するとなると、戦艦クラスの砲台が無いのを前提とする態度を執るようになっていては。


 日本海兵隊とユダヤ人部隊は、戦艦による艦砲射撃の支援無くして、スヘルデ川河口地域の掃討作戦を展開せざるを得ない、と覚悟を決めた上で、作戦を断行せざるを得なかった。


 更に悪い情報が流れてもいた。

 スヘルデ川河口周辺の海域や内水域には、様々な機雷がドイツ軍によって敷設されていたのだ。

 そして、掃海艇によって機雷を除去しようにも、当然のことながら、ドイツ軍が築いた砲台の射程内に掃海艇が入る必要がある。


 こうしたことから、機雷除去は困難で、まずはドイツ軍を排除した上で、機雷を除去する必要がある、と日本海兵隊とユダヤ人部隊は判断せざるを得なかった。


 そんな悪い情報が多々入っており、更にそれを軽視する訳にも行かず、又、連合軍にしても、現時点の手持ちの戦力が不足気味としか、言いようが無かったことから。


 日本海兵隊とユダヤ人部隊は、それなり以上の覚悟を固めた上で、順次作戦を展開することになった。

 

 そして、ワルヘレン島等のドイツ軍も、日本海兵隊とユダヤ人部隊が向かっているのに気付いており、それに対処する事態が起きたのだ。

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― 新着の感想 ―
史実世界でも連合軍に大きな損害が出ている。三年違うが、この世界でも同様になるのか?
 かなりの苦労をさせられたル•アーブル要塞と同等規模のワルヘレン島砲台が待ち構える掃討戦に挑む日本海兵隊と英国ユダヤ人部隊(´Д` )ル•アーブルでは日英戦艦部隊の献身的な迫撃によって要塞砲を強引に無…
ここまで順調に来ていた海兵隊ですが、厳しい戦場になりそうですね。戦艦以外での援護方法があればいいのですが。
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