表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

302/355

第25章―7

 尚、細かいことを言えばになるが、この1941年当時、純粋なヤーボ、戦闘爆撃機が開発されていたとは言い難いのが現実だった。


 それこそ既成の戦闘機の一部が、臨時に地上部隊への爆撃任務を遂行するようになっており、更にそれが戦果を挙げるようになっていったことから、既存の戦闘機を戦闘爆撃機目的に改造したり、又、純粋な戦闘爆撃機を開発したりする事態が、徐々に起きつつあった段階だった。


 この辺りだが、航空機のエンジンが発揮する馬力が、急激に向上していったのも裏の要因だった。

 何しろ1930年代末当時、航空機エンジンの馬力は1000馬力前後と言っても過言では無かった。

 だが、1940年代も半ば近くになると、2000馬力を発揮する航空機エンジンさえ、珍しくは無くなったのだ。


(実際、史実の日本海軍で言えば、零式艦上戦闘機は開発時点は栄12型が搭載されており、離昇出力は940馬力に過ぎなかった。

 だが、紫電改になると誉21型が搭載されて、離昇出力1990馬力を発揮するようになっていた。


(細かいことを言えば、史実ではエンジン製造能力の低下や燃料問題等から、誉21型が1990馬力を発揮するのは困難だったようですが))


 ともかく、こういった航空機エンジンの馬力向上が、戦闘機に爆弾をそれなり以上に搭載できる能力を与えることに、(史実でも、この世界でも)なったのだ。

 そして、それによって、戦闘爆撃機の開発等が進むのであり、(この世界の)1941年春時点では、まだまだその兆しの段階で、ヤーボは細かく言えば、存在しないと言っても過言ではなかった。


 だが、そうは言っても。

 この1941年春当時、英仏日等の連合軍は、フランス本国内における制空権、航空優勢を確保しているといっても、過言ではない状況にあった。


 それならば、手が空いているといえる一部の戦闘機、具体的に言えばハリケーン戦闘機等を、戦闘爆撃任務に転用するのはどうだろうか、という声が英仏日等の連合軍内部で挙がることになり、実際に転用してみたところ、それなり以上に地上攻撃に際して、戦果を挙げることができるのが判明したのだ。


 その為に、邪道と言われそうだが、この1941年春当時、英仏日等の連合軍内では、一部の戦闘機が爆弾を搭載して、地上支援任務を行なう事態が起きるようになっていたのだ。

 

 とはいえ、この当時、それこそカテリーナ・メンデスが良い例だが、多くの戦闘機乗りにとって、地上支援任務を行なうように、との命令については。

 そんなに訓練も行われていないし、又、敵戦闘機の襲撃に対処する必要もある、とのある意味では小理屈から、敵機の襲撃があれば、多くの戦闘機乗りが、それこそ味方部隊の上空を飛んでいても、爆弾を捨てて、敵機の襲撃に対応する事態が、多発することになっていた。


 そして、この状況が徐々に好転するのは、1941年夏以降、ハリケーンの戦闘爆撃機型が最前線に投入されるようになり、更には、搭乗員について、それに合わせた訓練が行われた上で、戦場に赴くようになって以降のことになる。


 だから、この1941年春当時のヤーボ、英仏日等の連合軍の戦闘機による地上支援は、第二次世界大戦終結後に、双方の戦果、被害を突き合せた結果、それ程には効果的とは言い難かった、という意見が多数説化しているのが現実だが。


 そうは言っても、それは1941年夏以降の戦果と比較してのことであって、実際にヤーボの攻撃にさらされていたドイツ軍の将兵にしてみれば、決して軽視できるモノではなかったのだ。

 更にいえば、この当時はフランス本土が主な戦場で、レジスタンス活動も活発だった。

 それが、ドイツ軍を苦しめていた。

 ご感想等をお待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
> 趣味に奔りかねないので、懸命に自重しています。 いやー全然いいんじゃないかなと思いますけどね。寧ろ歴史的にあり得ない組み合わせで見てみたいと思いますね。 史実ソ連軍で活躍したP-39をユダヤ人…
> ユダヤ人部隊の戦車等 >https://ja.wikipedia.org/wiki/L-62%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%86%E3%82%A3_II L-62アンティ II …
対空自走砲や対空戦車そしてユダヤ人部隊の戦車、ネックはフランスへの展開ですかね。生産も通常の戦車を優先してるでしょうし。 日本は一式戦車を送るのでかなり苦労してるでしょうし、イギリス本国も生産には限度…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ