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塔の上の錬金術師と光の娘   作者: 雪白楽
第3章―真実の書― 学院都市篇
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幕 間

幕間


 柔らかな緑の芽吹く音が いまこの時を告げる

 鼓動が知っていた 今日が約束の日であることを

 果てない蒼を見上げて その瞳の瞬きを想う

 私の心を掬い上げた手に 私は心の全てを捧げた――


《貴女に、星の御加護を……姫様》


 柔らかな鳴き声と共に 差し伸べた手に舞い降りる

 約束の鳥の背を撫で 静かに忠誠の祈りを落とす

 いつものように いつもの時間を……この塔の上で

 飛び立つ翼を追う眼に 暗雲が触れるその時までは


《ディアーレ・リベルタ、ディア・ティーゾ・ケイディア……エーゼ・ストラート、ディア・ニーオ・ディシタ》

 描き 閉じよ 我は真実を織る者

 排し 築け  我は護りを識る者――


 呪われた一族――闇の末裔 護りの森を侵す足音

 気高き獣達の怒りが 猛き咆哮がこの胸に響く

 愛し子を傷付けられた この記憶が我々を繋ぐ

 二度と私から奪わせはしない……何一つとして


《……ゼティア……》

《ブロキアティエ――!》


 呪われた名を呼ぶ声に耳を塞ぎ 荒れ狂うままに天を指す

 青天を衝くが如く闇が貫き 苦悶の幻聴が響き渡る――

 やがて静寂が世界を染め 私だけが時に取り残される

 約定を破った罪なのか 臓腑を巣食う呪いに火を灯して


 このまま燃え尽きて灰になれば 少しは楽になれるのか

 幾度となく抱いた願いを もう二度と振り返りはしない

 いつものように いつもの時間を……この塔の上で

 愛し子の還り着く場所を 守り抜くために――


 この、蒼穹を見上げて


 *




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― 新着の感想 ―
[良い点] 緊張感溢れる戦闘シーン、なかなかでした! [気になる点] そっか、門番さん、いちばん偉い人だったのか…… [一言] ここまでお疲れ様でした。 本業とか本業も頑張って下さいね!
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