表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
137/164

第137話 中国inS級キューブー2

「ダンジョン……久しぶり……いや、そんなことはないか」


 最後にダンジョンに入ったのは、確か久遠の神殿かな?

 あれをダンジョンと呼んでいいのかはわからないが、この独特な雰囲気はやはりダンジョン特有のものだ。


 しかし見渡す限りの荒野。

 あまりに広く、西部劇でしかみたことのないような草木も生えていない大地が広がっている。


 今ならわかる。

 ダンジョンは魔獣たちを封印する場所、きっと異空間ながらに魔獣たちが生活できる空間なのだろう。

 でなければ暴れて外に出ようとするはずだ。

 ダンジョンの中は無限に広がる世界ではなく、一定の空間しかないのだから。


「S級、鬼の魔獣たちか」


 遠くに見えるのは、真っ黒な鬼が三体ほど群れていた。

 一度戦ったことがある。

 魔力10万越えの帝級と呼ばれる魔獣たち。


 できれば戦わずに進みたいが、残念ながら俺は完全攻略しなければならない。

 のんびりやる時間もないし、外ではレイナ達が戦っているのだから。


 バチッ!!


「ガァァァ!!??」

「まずは100体、ソロでノーダメ……普通にシビアな条件だな」


 稲妻となって、三体の鬼を切り伏せる。

 俺が握るのは新たに手に入れた力、それは彩が作ってくれたものだ。

 体液は……うん、まぁこってりごっそり持っていかれたが、それを元にした彩と俺の愛の結晶。


 使った魔石は、龍神オルフェンの魔石。

 S級を超える超越級の世界最大の魔石を使ったそれは、俺のステータスをさらに底上げした。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

名前:天地灰

状態:良好

職業:神の騎士【真・覚醒】

スキル:神の眼、アクセス権限Lv2、心会話、最優の騎士、真・ミラージュ、真・ライトニング

魔 力:1000000

攻撃力:反映率▶75(+80)%=1550000

防御力:反映率▶50(+80)%=1300000

素早さ:反映率▶50(+80)%=1300000

知 力:反映率▶75(+80)%=1550000


※最優の騎士発動中+30%


装備

・龍神の剣=全反映率+50%

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 

 次々と鬼を切り裂いて、ライトニングで転移し続ける。


 雷鳴が轟き、荒野に響く。

 わらわらと集まってくる10万越えの魔獣たち。

 でも今の俺ならそれほど苦戦はしない。


 文字通り桁が一つ違うのだから。


 ここはあくまで通過点、こんなところで苦戦するわけにはいかない。

 しばらく戦っていると、周囲の鬼がいなくなったので、俺は再度ダンジョン内を探索することにする。

 

 広大な大地の先には、そこにはまるで。


「屋敷?」


 巨大な伏魔殿のような、中華風の屋敷が立っている。

 だが、だれもいなかった。


 門番らしき赤い鬼と青い鬼がその両脇で、腹をに巨大な穴をあけて死んでいた。


 そしてその巨大な門はまるで強力な力で殴られた後のようにへしゃげて壊れている。ダンジョンのボス部屋がこんな状態になっているのを俺は初めて見た。

 一体なにがと、その屋敷に近づいたときだった。


 ドン!!!


 聞いたことがないような鈍い打撃音がした。

 

 俺は急いで屋敷の中に入る。


「なぁ……」


 そこには二人の生物がいた。


 一体は侍のような鬼、おそらくはこのキューブのボスなのだろう。

 ステータスは90万越えの強者、だがすでに虫の息だった。

 もう一体にやられたのだろう、なぜならそのもう一人は傷一つなく片手でボロボロの鬼を持ち上げている。


 その背は人間のようだった。

 すると俺に気付いたようで、その人は後ろを振り返って笑い出す。


『お? 本当にきたな。モードレッドが死んだから次はこっちだと思ったが勘が当たったぞ! ははは、俺の勘は当たるからな!』


 心会話によって意思疎通が取れる。

 モードレッドの名前が出てくる。

 俺は一体誰なんだとその男のステータスを覗き見する。


 そして絶句した。


『しかし久しぶりだな、ランスロット!! 元気だったか!! いや、お前たち風に言うならランスロットの光を継いだ奴か。まぁどっちでもいいか!』


 見た目はまるでアーノルドさんのような体格、しかしそれすらも上回る濃縮された密度を感じる。

 金色の長髪が腰まで伸びて、まるで神話の英雄ヘラクレスのような見た目。


『あぁ、自己紹介がまだだったな。俺はアーサー! 円卓の騎士だ』


 そして彼は円卓の騎士だった。


 円卓の騎士は敵、俺はしっかりとそう認識している。


 なのに俺はその男から感じるのは善性とすら思えるほどのカリスマ性。

 俺のほうを振り向くと、片手でその侍の鬼をまるで興味ないと、後ろに投げる。

 俺を見てうれしそうに笑いかける姿はまるで無邪気な子供で、一瞬つられて笑いそうになってしまうほどにまっすぐな笑顔だった。


 まるで味方かと思うほどに。


 俺はほんの一瞬だけ油断した。


 ほんの一瞬だ、心の隙間ができてしまった。


『加えて言えば円卓の騎士団長もやっている! まぁつまりは』

『――!!??』


 突如俺はその男を見失う。


『……世界一強いということだな! なぁ神の騎士よ!』


 と同時に俺の両肩を優しく、その巨大な手がつかんでいた。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

名前:アーサー・ペンドラゴン

状態:良好

職業:ヘラクレス【真・覚醒】

スキル:半人半神、十二の試練、闇の眼

魔 力:6000000


攻撃力:反映率▶100%=6000000

防御力:反映率▶50%=3000000

素早さ:反映率▶50%=3000000

知 力:反映率▶50%=3000000

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ