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学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
僕はそんなに神経太くない!
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再びテストがやってくる……

 翌日、特に大きな事件もなく、バイトに遅刻することもなく、バイトで変な客に絡まれることもなく、ごく普通にシャルたちと過ごした。それにしてもあれだな。フクロウの世話の仕方をもっとちゃんと学んどかないといけないな。ロストしたくはないし、病気になられても困るし。

 そんなわけで十条さんからフクロウの飼い方の本を借りたわけだけれど、覚える量が多い! そして随所にある書き込みのせいで汚い! あ、そうだ。それに古本屋で買った本も読まないとなあ。

 そんなことを考えながら、日曜日の時間は過ぎていった。

 

 

 

 そして月曜日。その日は担任鳥羽の爆弾発言から始まったといっても過言ではない。いや、その前に深草さんと合流したり山科さんが痴漢未遂を撃退したりといろいろあったんだけれども。

「皆覚えてると思うが、今日からテスト2週間前だ。テストを見据えてちゃんと勉強しておくように」

 そうだった。期末テストは7月の頭からだった。というか僕やばくない!? ぬいぐるみ作りで寝てたせいで、ノート取れてないし、内容も頭に入ってこないだし。これ、成績大きく下がるんじゃあ。

 一応、昼休みまでにノートは全部移し終わった。疲れた。しかも、この後は生徒会に呼ばれてるんです。深草さんと、そしていつの間にか生徒会のメンバーとなっていた山科さんと一緒に生徒会室へ向かう。

「今回のテストだが、前回我々の実力を見せつけ、威厳を見せられたことだと思う。そこで、今回も、油断してはならないが、前回ほどはハードルをあげなくても大丈夫だと考えた」

 全員集まったところで、小野先輩が口を開く。行ってることはかっこいいし、生徒会長っぽいんだけど、左腕に抱き着いてる小野先輩のせいでいろいろ台無しだ。よくこれで生徒会長になれたな。まあ、中間テスト1位と2位のコンビなわけだけど。ちなみに樟葉先輩は6位だ。怖いよ、この面子。

「というわけで、今回の目標は全員上位三十傑以内とする。それから、それに伴って、生徒会での勉強会もなしだ」

「そんな!」

 びっくりして声をあげた。いや、前回、それのおかげで僕11位取れたんですけど。それがなくて、しかも遅れてる状況ってどうしろと? 上位三十傑なんて無理です。

「不満か、伏見? 深草と一緒にいたいとでもいうのか?」

「ち、違いますから!」

 自分が色ぼけたからって、他の人を巻き込まないでください!

「まあ、前回伏見が倒れたわけで、少し心配だから、今回の勉強会はなしにした。各自で頑張れ。それじゃあ、解散」

 そう言うなり、小野先輩は石田先輩と弁当を食べさせあい始めた。はあ。それにしても、なくなったのって僕が風邪を引いたせいですか。なんで引いたんだよ。不可抗力だけど。

「違うよ、表向きはそうだけど、本音は之成が琳と一緒にいる時間をじゃまされたくないって理由だから」

 そうですか。って、何を!?

「樟葉先輩! 読心しないでください! 怖いです」

 読心術を使ってきた樟葉先輩に向かって突っ込む。すると樟葉先輩は楽しそうにからからと笑った。

「ごめんごめん、ゆーくんがあまりにも面白そうだったからつい」

「ついじゃないですよ。それに、ゆーくんで決定なんですね、呼び方」

「てへっ」

 そう言って笑う。どこまで行ってもつかめない人だ。流石は生徒会の『愚者』。

「あの、深草さん。言いにくいことなんですけど、フクロウの部屋見に行くついでに、その、勉強教えてもらえないでしょうか?」

 仕方ない。余計な誤解を生むことが大いにあり得る、というかほぼ確定的だから使いたくなかったけど、深草さんに勉強を教えてもらおう。

「うん、いいよ」

「へー、みーちゃんの部屋で勉強か。面白そうだね、私も参加する」

 歌うように樟葉先輩が言う。この人はどこまでも調子がいいな。

 こうして、4人での勉強会の開催が決定したのだった。え、山科さん? 最初から深草さんと一緒に決まってるじゃないですか。

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