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学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
聞いてほしいことがあるんだ
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完全に忘れてた…… 再び!

あけましておめでとうございます。

大変遅くなりました。申し訳ございません。

いや、ちょっと調子が悪くて……(言い訳)

とりあえず、これからリハビリがてら投稿していこうと思います。

 どうして、楽しいって思う時間はあっという間に過ぎていっちゃうんだろうな。

 未悠さんが動けなくなったのが二週間前。だけど、それは半年以上前のような気がして、そして一緒に遊びに行ったのは1時間もたってないような、そんな気がした。

 だけど、やっぱり火曜日は終わって。

 水曜日、みんなが研修旅行から帰ってきた。そうして、再び顔を合わせる時が。


 ちょっと心配はしていた。未悠さん大丈夫かなって。昨日一昨日はすごく楽しそうだったけど、今日はどうなるのか。だけど、朝の調子を見る限り、大丈夫そうだ。

 加乃先輩が電車に乗ってるのかなと思いきや、そう言えば留学中だった。

「まったく、心配しましたよ。いつの間にか兄さんまで消えてるんですから」

「すいません。でも、放っておけなくて」

「おかげで大変でしたよ。新幹線でお姉さまも、兄さんもいないなんて軽くパニックでしたから」

「その件は迷惑を掛けました」

 京香さんに軽く愚痴を言われる。まあでも、迷惑かけたし仕方ないよね。

「未悠さん、大丈夫?」

「うん、自分でも驚くくらいなんともないよ。むしろ、今までが夢だったんじゃないかってくらい」

「むしろ悪夢だったかと」

 そっか。それならよかった。見た感じ心拍数も上がってなかったし、血色もいい。無理をしてる感じもなくてよかった。

「あ、もう着いたんだ」

 未悠さんが言う。そうみたいだ。




「あ、未悠ちゃんおはよう」

「おはよう」

 三希さんが教室に入ってきた僕らに目ざとく気づいてあいさつする。そう言えば久しぶりだな。

「よし、悠杜君、占いだよ! たまには私も占ってもらえる」

「いいよ、何を占ったらいい?」

 そうしたところで三希さんが耳元で囁く。くすぐったい。

「それじゃあ、拓都とのことかな」

「えっ!?」

 びっくりした。それ、隠すことなのかな。まあ、恥ずかしいのか。と、とりあえず気を取り直して。

「えっと、それじゃあカードを繰ります」

 ポケットからタロットカードを取り出す。いつものフクロウの奴だ。

 この作業はいつものように何気なくやってるから、動揺しているときでも何の乱れもなくできた。

「えっと、正位置の『魔術師』だね。これは、意味としてはまあまあのプラス、つまりいいこと。あとは、三位一体とかそういう意味もあったはず。上手くいくはずだよ」

「よかったあ。いや、ちょっとだけ迷ってたんだよね。思うところなかったわけじゃないし、返事どうしようかなって」

 さらに近寄ってきて耳打ちしていく。そのしぐさがやけに艶っぽく見えた。完全に恋する乙女の仕草だし、これ。

 ていうか、返事って。すごい。

「そうだね、『魔術師』の正位置には、起源とかチャンスとか、そういう意味もあるはずだから、何か始めるのにはちょうどよさそうかも」

「ありがとう、うん、決めたよ」

 三希さんが言う。迷いも吹っ切れたみたいだ。でも、僕の言葉だけを全部基準にされるのは責任感重すぎる気が……。

「それじゃあ、私のもお願い」

「了解、それじゃあ行くよ」

 今度の占いの対象は未悠さん。いつも通り札を引く。あ、悪いカードだ。

「えっと……。『審判』の逆位置なので、あんまりいい意味ではないみたい……」

 せっかくならいい意味のカードが出てくれればよかったんだけど。嘘つこうにも、バレる未来しか見えなかったし。

「どういう意味?」

「悪い知らせ、です。行き詰まりとか、そんな意味も。おかしいな、ようやく再起したばっかりなのに」

「そうだね、何かあるのかな?」

「ま、まあ、いいことあるって、きっと」

 三希さんがとりなす。そうだね。たぶんあるはずだ。

 その後、自分を占ったときも『審判』逆位置だった。いったい何があるんだろう?




 その答えは、すぐにやってきた。朝のホームルーム。鳥羽教諭が告げたのだ。

「あー、研修旅行が終わってたるんできているところだと思うが、実はテスト二週間前を切っている。そういうわけで、これから勉強に励むように。以上だ」

 あ……。


 よく考えればもうすぐ12月じゃん! クリスマス商戦始まってるじゃん! 2学期末のテストとか完全に忘れてたし。

 しかも、今回僕も未悠さんもピンチだし。だって、生徒会室でゲームしてたせいで、授業に出られてない。三希さんにノートは取ってもらったけどそれだけでわかるか。そういうわけで丸々1週間分完全に受けてないし、未悠さんに当たっては2週間分だ。これから追い上げるにしてもきついって。

「そういうわけで、勉強会をやろう! 生徒会室のカギは持ってるから」

「いいのではないでしょうか。流石に、対策はした方がいいです」

「俺も賛成、今度こそは三希に勝つ」

 京香さんと拓都君が賛成の意思を示してくれた。ほかのみんなも頷いているみたい。よかった。地味にこの面子上位陣が多いもんね。あ、竹田は除くね。

 そう考えると加乃先輩がいないのはちょっとしんどい。あの人、いろいろあるしバカノ先輩とも呼ばれてるけど、一応天才だ。頭がいいし、勉強もできる。教えるのもうまい。教えを乞うのは何か癪だけど、それでも優秀で、こういう緊急事態にいないのは悔やまれる。


 はあ、どうなるかなあ。

作者「加乃ちゃんいたらすごく動かしやすいなあ。日常話も書きやすい」

加乃「よし、じゃあ帰る」

作者「いや、ちゃんとセスナ機の免許取って来いよ!」


加乃「こんなグダグダな作者たちですが、今年もよろしくお願いします(遅い)」

作者「私の台詞! 是非ともよろしくお願いします(変わり身が速い)

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