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学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
聞いてほしいことがあるんだ
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いたんだ、僕には仲間が。

遂に1000ブクマ達成しました! 皆さんありがとう! これからもよろしくお願いします。


とか言いつつ作者が忙しくなるので更新頻度落ちます。

 加乃先輩は言っていた。僕1人の力でやらなくちゃならないって。

 だけどこうも言った。僕の力は、僕自身だけじゃなくて、誰かを頼ることもそうなんだって。

 なら、最初にすべきことはわかってる。元凶に協力を取り付けるんだって。

 ということを考えているけどすごく眠い。加乃先輩に起こされた後眠れなかった。まあ、いいけどさ。

 それと、京香さんから聞いた話によると、未悠さんは今日も調子がよくないらしい。まあ、仕方ないかなとは思ってしまった。アポロンとアルテミスもここ数日飼い主に会えてないのかななんてことを思ってしまう。

 居場所を感じられないのならば、作ってあげればいいんだ。そう気づいたから。だから、トラウマの元であろうと協力を要請するんだ。

「失礼します。鞍馬先生いらっしゃいますか?」

 職員室の扉を開ける。鞍馬悟は誰かと雑談しているようだった。

「ああ、伏見君」

「ちょっと相談事があります。来てもらえますか?」

「ああ、いいよ」

 職員室から引きはがす。別に聞かれても構わないんだけどね。

「相談というのは、未悠さんのことです」

「だとは思ってたんだけどね」

 そう言うと、鞍馬悟は頭をポリポリとかいた。

「個人的には彼女には悪いことをしたと思ってるよ。だけど言い訳がましくなるんだけど、僕はあんなことをした自分を自分の人格と思えないんだ」

「それは聞いたので」

 それに、ちょっとは人を見る目もついた自信がある。占いやってるしね。彼の言っていることは嘘ではなかった。

「個人的には学校に来て欲しいんだけど、僕数学担当だからさ。毎日顔合わせることになっちゃうし」

「だから、先生には未悠さんと話をしてほしいんです」

「そう言われてもねえ」

 困ったかのような表情を取る。

「たぶん、僕は彼女に嫌われてるから。記憶もないし、何か害を加えるつもりもないんだけど、たぶん僕と話はしたくないんじゃないかな」

「だったら手紙でお願いします」

「そうか、手紙という手があったか」

 顔を合わせなくてもいい。だけど、鞍馬悟に自分はもう危険な人間じゃないって、それくらいのことは言わせたかった。

「何を書いたらいいのかな。反省しているとか?」

「いや、出来れば、それはトラウマをえぐるようなことは避けたいので、自分は危害を加えないってことだけ書いてもらえれば十分ですよ」

「わかった、君の言う通りにするよ」

 そう言って鞍馬悟は微笑んだ。こいつも結構イケメンなんだな。

「それにしても、ちょっと意外でした。先生が協力してくれるなんて」

「まあ、そりゃ僕にだって利益がないわけじゃないからね」

「なんなんですか?」

「教育実習中に不登校の生徒が出たなんて言われたら、僕の評判も落ちちゃうから」

 その笑みを見て思った。加乃先輩の意見は正しそうだと。今の彼は無害だと。

「あ、それなら僕からも。誰からその話を聞いたのかな? 君は知らないと思っていたんだけど」

「僕の周りには、頼もしい友達がたくさんいるので」

 そう言って、笑いながら僕はそこを後にした。




「小野先輩、ちょっといいですか? あと、石田先輩も」

「ん、ちょっと待て今行く」

 その足で朝からいちゃついていた小野先輩のところへ。しかし『恋人』も相変わらずだな。

「未悠さんのことで相談があって来ました」

「ああ、今休んでるんだっけ」

「それで、授業中も生徒会室を開放してもらえないかと思いまして。合鍵持ってますよね?」

 小野先輩がギクッとする。だって、実際持ってそうだったし。

 実は意外と生徒会室は居心地がいい。改造している誰かさんとか誰かさんとか誰かさんとかのせいかもしれないけど。後は、相当昔からのものもありそうだ。

「まあ、いいが。あそこを使うのか?」

「生徒会室なら、たぶん居心地もいいと思いましたから」

「まあ、いっか。これから生徒会の活動ほぼないとはいえ、深草に来てもらうと困るしな」

 そう言って、ポケットの中をごそごそとすると何かをこっちへ放り出した。

「え?」

「やるよ。合鍵だ。伏見は信頼してるしな。くれぐれも、管理はちゃんとしてくれよ?」

「あ、はいわかりました」

 そう言って、適当っぽく鍵を投げられる。だけど、それは僕のことを信頼してくれているような気がして、少しうるさかった。




「それで、未悠さんが来ても、いつも通り接してあげて欲しいんだ」

「うん、わかってるよ。心配だしね」

 最後に相談に来たのは学級委員の三希さんだった。拓都君と彩里さん、ついでに竹田もいる。

「それとなく、みんなに伝えてもらえると嬉しい」

「よっしゃ、俺に任せろ。悠杜には迷惑かけたしな」

 いつからいたのか知らないけど、利頼君が言う。この人、最近半分彩里さんのストーカー化してる気がする。

「あ、ちょっと、彩里待ってくれ」

「あーあ、行っちゃった」

 拓都君が言う。これだけみんな集まってくれたのはうれしいな。

「みんな、ありがとうね」

「別に、大したことじゃないって、友達の頼みだしな」

 拓都君、痛いよ。バスケ部の筋肉と園芸部の僕じゃ全然違うんだからさ。

「私も、悠杜君の頼みなら、そう簡単に断らないから」

 三希さんに言われる。僕は1人だったんじゃないんだって、改めて自覚した。いたんだ、僕には仲間が。親身になって力を貸してくれる大切な。

「それに、俺たちのマドンナの未悠さんのためだもんな」

 おい竹田。


 ……まあ、でも竹田も含めていいか。

黒幕「私の扱いっていったい……」

作者「いいじゃないですか、いろいろ裏から手を回してるんだから」

竹田「俺にも出番合ったじゃないか」

作者「落ち要因としてね。まあ、キャラが多すぎてかき分けるの大変なんだよ。詩音ちゃんとか光弥君とか出番ないし」

当て馬「俺だって、扱いが不憫すぎる!」


作者「それは、残念キャラだしね」

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