表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
あっちこっち忙しすぎるんだ!
115/181

いつの間にこんな大事に!

「第1回!」

「シャルロット料理コンテスト!」

 加乃先輩の掛け声に千秋さんが合わせる。

 

 ……何やってんのこいつら。

 

「というわけで、いよいよ始まりました、料理コンテスト。司会は私、樟葉加乃でお送りします」

「いやいやいや、いつの間にこんな大事に!」

 ちょっと! 勝手によくわからないうちに始めるんじゃない! それから、彩里さん、カメラを向けるな!

「えっと、前に、料理対決するって言ってたでしょ? で、せっかくだから、シャルロットを借りて、新しいレギュラーメニューを考えようって」

「主に私が企画しました!」

 とりあえず、そこら辺にあった紙を丸めて加乃先輩を叩いておく。さっぱり意味が分からん。

「せっかくなので、審査員にも来ていただきました。それではご紹介しましょう。まずは、カフェシャルロットの凛たる顔! 十条千秋さん!」

「よろしくお願いします」

「バラエティーじゃないんだから!」

 そう言うと紙を奪って頭を叩かれた。

「ああもう、録画してるんだから。はい、テイク2」

「ちょっと待って! 録画してるってどういうこと!」

「せっかくだから、録画して動画にしようってこと。それでは審査員をご紹介しましょう。まずは、オーナーにしてフクロウたちの飼い主! 十条千秋さん!」

「よろしくお願いします」

 ……もう、疲れたよシャルロット。というか、紹介する文章がいつの間にか変わっている。

「続きまして、園芸同好会の設立者にして麗しき学級委員! 恋人候補に手料理をふるまってあげたいお年頃! 坂本三希さん!」

「ちょっと、何言ってんの!」

 三希さんが照れる。でも、拓都君と結構仲良かったよね。ただ、紹介の仕方が酷いと思う。

「そして、3人目、最後はこの方。恋のキューピッドかはたまた2人を引き裂く悪魔か! ミスター脇役こと竹田靖行!」

「誰が脇役だ!」

 ……竹田に関しては、もはや何も言うまい。

「それでは、この大会の趣旨を説明しましょう。この大会は、カフェシャルロットの新たなるレギュラーメニューを決める戦いです。審査員3人にはそれぞれ10点満点で採点していただき、最も点数の高かったものを優勝、メニューに採用とします。ルールは、30分以内に軽食1品3人前を作り上げること。同店の場合は、同時優勝とします」

 そりゃ、料理対決をするとは言ったけどさあ。でも、こんなに大きくなるとは予想していなかっただけで。京香さんからシャルロットでやるから材料を持ってきてと言われただけだ。テレビ番組みたいにするだなんて聞いてない。

 

 ……いつものことだけど。

 

「主催の十条千秋さん。待つこと3か月、いよいよこの日がやってきましたね」

「そうですね。ずいぶんと心待ちにしていました。出場者は全員精鋭ぞろいなので、いい戦いを期待しています」

 いや、1か月もたってません。それと、バカノ先輩はいつものこととして、ちあきさんまでノリノリである。この2人が連合を組むと対抗できなくなるのは恐ろしすぎるな。

「とここで、CMです。どうぞ」

「そんなのないから!」

 反射的に突っ込んでしまった。いや、どっかのTV局に持ち込む気ですかあんた。

「冗談冗談だって。CMの件は冗談」

「CMの件だけなのね……」

 こいつらが暴走するとストッパーが効かないよう。

「それでは、続きまして、対決します3人の料理人をご紹介いたしましょう。まずはエントリーナンバー1番! その冷たきまなざしに熱く火をともす! 才色兼備シスター、伏見京香!」

「その呼び方は何とかならないのですか?」

 そしてこんな時も京香さんは冷静であった。すごいなあ。ただし、加乃先輩は常にマイペースであるが。

「エントリーナンバー2番! 可憐なる美少女にして、成績は1年トップ! もちろん料理も得意! 家庭科室のマドンナこと深草未悠!」

「えっと、よろしくお願いします」

 すごい、未悠さんすごい。普通に挨拶してる。

「そして最後はこの人! 優勝大本命にして、プロ並みの実力を持つ、エントリーナンバー3番! フライパンの貴公子伏見悠杜!」

「おいちょっと待て! その呼び方は恥ずかしいからやめて!」

 誰がフライパンの貴公子だ! ふざけるのもいいかげんにしろ! というか、そんな痛い名前で僕を呼ぶな!

「以上、3人の出場者の皆さまでした」

「訂正しろ!」

 樟葉先輩が司会をやっている時点で怪しいと思うべきでした。

「いいじゃん、かっこいいんだから」

「よくない!」

 だって笑っている人2名(三希さん、彩里さん)、必死に抑えようとしている人3名(未悠さん、千秋さん、それからバカノ先輩)。そして、笑い転げてるやつも約1名いる。

「まあ、それはともかく、準備の方に参りたいと思います」

 ……疲れたよ、アルフレッド。

 

「なあ、ところで俺らだけ、場違い感が半端なくないか?」

「うん、そうだね」

 竹田と三希さんもそんな話をしていた。

作者「www才色兼備シスター、家庭科室のマドンナ、フライパンの貴公子……痛すぎwww中二病全快すぎwwwお腹痛いwww」

才色兼備シスター・家庭科室のマドンナ・フライパンの貴公子「お前が考えたんだろうが!」

作者「頭痛い……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ