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学年一の美少女が僕に惚れてるなんて信じたくない!  作者: 蒼原凉
どうして義妹(姉)ができるんだ!
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伏見稲荷大社とは何の関係もないから!

久しぶりに3日連続で更新!

「1日目は、二条城と、あと伏見稲荷大社をめぐる。2日目は祇園付近で自由行動になる。ここは2もしくは3グループに散策するとして、1日目はツアー形式になる。まったく、なんでこんなことになるのだ」

「生徒会長! 本音零れすぎ!」

 まったく、2人きりになりたいっていう本音が思いっきり溢れ出ているぞ。

 そんなことを考えるべきではなかった。

 だって、その横で樟葉先輩が水を得た魚のように、目をキラキラさせていたのだから。

「ちなみに水を得た魚って、英語ではin one's elementって言うらしいよ」

「どうでもいいですし心を読むな!」

 流暢な発音がさらに癪に障る。

「ぐふふ、伏見稲荷大社だって。伏見君ってひょっとして実は狐? 前世は狸?」

「狐でも狸でもないです!」

「じゃあ、信楽焼だね、お土産は」

「それは滋賀だ!」

 というか、それはどうでもいい。

「というか、バカノ先輩、先に行っときますけど、僕の姓は伏見稲荷大社とは何の関係もないから!」

 まったく、同じ名字だというだけで変な発想はしないでもらいたいものである。それを言うなら、十条だって通りの名前にあるぞ?

「でも、名字の名前って由来がちゃんとあるから、調べてみれば意外と関係があったりするかもだよ?」

「そうそう、伏見の近くに住んでたから伏見さんとか。お母さんに聞いてみたら?」

 深草さんに続いて樟葉先輩までそう言う。そんな馬鹿な。てっきりいつものバカノ先輩の大嘘だと思ってたのに!?

「というか、僕父子家庭ですけど」

「あ、それはごめん、知らなかった」

 珍しく樟葉先輩がしおらしくなった。

「ちなみに、私の名前のルーツも地名らしいです。駅名でも深草っていう名前があるんですよ」

「まじか」

 唖然とする。それは初耳。というか、これじゃあ僕が何も知らないのに怒ったみたいじゃないか。

「そういうわけで、伏見君の先祖は狐でした」

「先祖に謝れ!」

 いや、バカノ先輩は気にしてないか。

 

 

 

「というわけで、やってまいりました二条城。いやーすごいですね。ここが世界遺産だというのもそうですが歴史を感じさせる場所です」

「樟葉先輩、何実況みたいなことやってるんですか」

 地下鉄に乗ってやってきた途端、何かレポーターみたいなことを言い出す。

「そのまんま実況だけど。実は私ネットに動画投稿してるんだよねー。嘘だけど」

「おい」

 もう、この人わけわかんない。泣いていい?

「まあ、それは冗談として、実際に歴史的に重要なことは確かだよ。というわけでここでクイズ! ゆーくん、5秒以内に答えなさい。二条城で行われた歴史的出来事とはなんでしょう」

「ふぇぇぇぇぇ!? え、っと、あの、大政奉還!」

「ピンポンピンポーン」

 だめだ、完全にバカノ先輩に呑まれてる。

「加乃先輩、確か織田信忠が本能寺の変で討ち死にしたのって確か二条城でしたよね?」

 そして深草さんが博識を披露する。まったく知りません。というか、本能寺の変って本能寺以外でもあったの?

「そうだよ。でも、厳密にはこの二条城じゃなくて、もっと別の場所だね」

「へえ、そうなんですか」

 そして、山科さんにお前も討ち死にしろ見たくにらまれる。いや、流石に言い過ぎか。

「それと、もう一つ。京都って碁盤の目でしょ?」

「札幌もそうですよね?」

「まあね。それはともかく、実は、二条城って碁盤の目から3度右に傾いてるの」

「そうなの!?」

 驚く僕だが、深草さんはそう言えばと言ったように手を打った。

「聞いたことあります。持ち込まれたばっかりの磁石を使ったからだって。家康が、俺の方が正しいんだぞ見たいな」

「そそ。まあ、それに関しては諸説あるけど、私もそうだと思ってる」

 頭のいい人の会話にはついていけそうもない。

「ゆーくんはついていけてないみたいだけど、別に頭が悪いわけじゃないよ」

「だから気持ちを読まないでくれと!」

「ごめんごめん、でもなぜかわかっちゃうんだよね。知りたいことも知りたくないことも。いいことばっかじゃないよ」

「それは……」

 失言した。そう思う。何も考えていない発言だった。もっと、気を使うべきだった。樟葉先輩だからって、言い過ぎたかもしれない。急にシリアスな雰囲気になる。

「そういうわけで、3度がどれくらいかゆーくんに実際に体験してもらおうと思います」

「それは30度だ!」

 体をいきなり傾けるな!

 前言撤回。バカノ先輩はやっぱりバカノ先輩だ。

作者「そう言えば、竹田の存在忘れてたなあ、そっちの方が目につきやすいよなあ」

竹田「忘れないで!」

作者「いや、無理。たぶん忘れる。いっそのこと、竹田自体をいなかったことにして書き直した方が楽かなあ?」

竹田「それはやめてくれ!」


ちなみにですが、登場人物の名前はすべて駅名からきています。

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