Data,49:何で途中でやめたんだよ!?
ヤバイ……ラフィンが以前作ってくれたホットミルクが恋しくて、逆に眠れない……。
悠貴美誠は自分の部屋のベッドの上で、目を爛々とさせていた。
またラフィンに頼もうかな……でも今日のラフィン、ここに帰って来てからどういうわけか随分疲れてる感じだったから、もう眠ってるかも……。
部屋に行って、もし眠っていたら諦めよう。
そうして美誠は起き上がりベッドから降りると、部屋のドアを開ける。
ラフィン=ジーン・ダルタニアスの部屋は、美誠の部屋の真向かいにあった。
美誠は通路を横切って、ドアをノックしてみた。
「ねぇラフィン、起きてるか……?」
しかし、数秒待っても返事がない。
やっぱり寝てるっぽいな……。
そう思いつつも、そっとラフィンの部屋のドアを開けてみる。
案の定、彼はベッドの中で静かな寝息を立てていた。
思わず彼の寝顔を覘いて見たくなる。
美誠はそっと中へと素足を忍ばせると、こちらに背を向けているのでベッドを回り込んでラフィンの正面へと移動した。
美しい顔立ちのラフィンの閉じたる眼は、瞼から長い睫毛がとてもよく目立つ。
その寝顔にキュンとさせられる美誠。
「ラフィン……」
小声で囁いただけなのだが、思いかけずにラフィンの目がスッと開いた。
「あ、ゴメン。起こしちまったな」
慌てる美誠に、ラフィンは片肘を突く形で上半身を起こした。
「美誠、どうしましたか?」
しかし美誠は突如カァッと顔面を真っ赤にした。
ラフィンの上半身が裸だったからだ。
だが実は、上半身だけが裸ではなかった。
本来の彼の就寝時のスタイルは、全裸で寝るタイプだったのだ。
「あ、いや、その、何だ。ちょっと、ホットミルクをと思ったけど、寝てたならもういい!」
そうして立ち去ろうとした美誠の手首を、ラフィンは素早く掴んで自分の方へと引き寄せた。
「わっ!!」
ドサンとラフィンに覆い被さる形で倒れこむ美誠。
「ホットミルクと、それよりももっと甘い事と、どちらがいいですか……?」
ラフィンは美誠の耳元で囁くと、フゥと熱い吐息を吹きかけた。
「ア……ッ!」
思わず声を漏らす美誠。
「お、俺は……その、“もっと甘い事”ってどういう意味か分かんねぇから……」
「では、私が教えて差し上げましょう……」
囁くように言うとラフィンは、美誠に口づけをした。
そして数回角度を変えながら口づけをした後、今度は舌を美誠の口内へと差し入れてきた。
ラフィンの舌から、ブドウの味がする。
寝る前にワインを飲んだからだろう。
もうこれが初めてではない美誠も、舌を動かして彼の舌に応える。
気が付くと、ラフィンと美誠の位置は逆転していた。
ラフィンは静かに口唇を離すと今度は、美誠の耳朶を口唇で優しく食んでから、彼女の首筋に舌先を這わせていった。
「ア、ハ……!」
ラフィンの長くて細い指が、美誠の内腿を撫で上げていく。
「ン、ハン……ッ」
美誠の体の芯がカァッと熱くなるのが判る。
その熱で、美誠の頭はぼんやりとしてくる。
「さて、では本命のホットミルクを作って差し上げましょうね」
突然ラフィンは言うや否やベッドから出て、全裸に紅いベルベッドのガウンを素早く羽織った。
美誠はすっかりラフィンのささやかな前戯の影響から、ぼんやりとしたまま肉体を火照らせながら返事した。
「うん……」
そんな彼女にクスッと小さく笑うと、ラフィンはホットミルクの用意を始めた。
「――って! 何で途中でやめたんだよ!?」
ようやく我に返った美誠が、ベッドから飛び起きる。
「おや。あのまま最後まで行った方が良かったですか?」
「ん……えっと、いや、うん……」
「それはどうやら私の“もっと甘い事”が伝わったということですね。まぁ、ひとまずホットミルクをどうぞ。甘いものはいくつもあった方が嬉しいでしょう?」
「うん!」
美誠は嬉しそうに頷くと、ベッドから飛び出してきた。
「クスクス……あなたがその気になってくれて、私はとても嬉しいですよ」
ラフィンは美誠の口唇にソフトタッチのキスをしてから、ホットミルクの入ったマグカップを彼女へと手渡した。
「私がこれから貴女を抱いても、ずっとその無邪気さでいてくださいね」
ラフィンは言うと、ニコリと笑顔を見せた。
美誠のその後の初体験シーンの話を、R18指定のムーンライトノベルの方で掲載しています。
ラフィンとのSEXシーンなのでイメージを壊したくない人はここまで、続きの内容が気になる方はどうぞお越しください。
タイトルは『炎に宿りし誓いの太陽』です。
よろしくお願いします!




