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飛ばない僕と、空を行く君と  作者: つこさん。
第一章

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20羽 「わからなかった?」②

 前に陸用ハルシーピたちへかけていた声と同じ警戒音。うわって僕たちの真上まで来て、すぐ隣にいる僕には掠らずに、ルムスだけを狙ってくちばし攻撃。まじかよ⁉ それに、グラ、飛んでだいじょうぶなの⁉


「うわー!」

「グラ! なにするんだよ!」

「落ち着け、グラ! そいつはおまえの恋敵じゃない!」


 僕とタルクがすぐさま諌めたけど、グラは夜の空を旋回して、攻撃タイミングを狙っている。僕はうずくまったルムスに覆いかぶさって、もう一度「ダメだよ、グラ!」と叫んだ。


「……ルムス、だいじょうぶか?」

「あー、頭かすっただけ。びびった。もらすかと思った」

「馬車使っていい、すぐに家帰れ」

「いやいや、いいよ、だいじょうぶ。もうちょっと宴会たのしんで、時間潰してから帰るわ。俺がヨータにかまうのがいけないんでしょ?」


 タルクが僕の下のルムスに言って、ルムスはちょっと緊張した声色で答えた。念の為にタルクがルムスを宴会現場の家まで連れて戻って、僕は空を滑空するグラへ「グラ! なんであんなことするの! ルムスは僕の友だちだよ!」と非難の声をあげた。


 キュォォオ!


 それでも、頑なにグラは叫ぶ。やっぱ、僕と同じ人間だから警戒心が強くなっちゃったのかな。そもそもルムスも僕も男だからそこは安心してほしいんだが。というか、僕とグラではあり得ないってことを理解してほしいんだが。

 僕が「おいで!」と言うと、ぐるっと大回りしてから降りて来た。なぜかちょっと遠くに立ったグラへ、歩いて近づいて、くちばしに触れる。


「どうしたの? なんであんなことしたの? ルムスはいいヤツだよ。僕のことも、グラのことも攻撃したりしない。それに、べつに僕と恋人とかでもないよ。わからなかった?」


 ぐー、きゅるるるぉー、と、納得しかねているような声をあげる。グラはとりわけ賢い個体だと思うけれど、やっぱハルシーピの考えは僕にはわからないから、どうしたらいいのか判断がつかない。僕の横腹に首を擦りつけて来たので、とりあえず頭の上をかいてやった。どうしたんだろう。やっぱり、お腹の傷が痛くて気が立っているのかな。人を攻撃するなんて、これまでじゃあり得なかった。


「さて……おまえは先に家、帰ってろ。ヨータ」

「うん……グラをお願い」


 場所を替わって、タルクへグラを託す。グラはタルクへも言い訳じみた声をあげていた。僕はその姿を見てから、馬車に乗った。


 ひさしぶりに見る集落。真っ暗な中に家々の灯り。数日留守にしたっていうのに、タルクの家にはやっぱり鍵はかかっていなかった。泥棒が入ったって言ってもそうなんだからなあ……。

 灯りを点けて、半裸になって炊事場の隅にある水場(座り流し)でがしがし頭を洗っていたら、タルクが帰って来た。僕を見て「おまえ、ほんとキレイ好きだよなあ」と感心したような声をあげる。


「タルクはいいよ……多少汚くてもイケメンなんだからさ……」

「汚いってなんだ」

「僕はせめて清潔にしておかないとブサメンに降格されるんだよ……」

「汚いってなんだ」


 ひさしぶりのベッドで寝て、起きて。元々早起きの習慣が身についているから、早朝に目が覚める。深酒しても次の日に残らないんだよね、僕。あっ、そういえば昨日、酒飲んで馬車運転しちゃったけどよかったのかな。まあいいや。

 タルクはわりと寝坊気味だ。なにか予定がある日とかはちゃんと起きるんだけど。すっかり朝の光が行き渡って、朝食を簡単に作ったから揺り動かしても起きて来ない。


「どしたん。具合い悪い?」

「……わるいきがする」

「えーっ、お医者さんってどこ⁉ 呼んで来るよ!」

「いらない……」


 おでこ触っても、平熱っぽいし。昨日の夜、僕の真似して頭洗ったのがいけなかったのかな。多少汚れてた方が免疫働くのかもしれないな。僕の分の掛け布団も持ってきて重ねがけした。風邪はひき始めが肝心だしね。桃缶もポカリもない世界ってこういうときどうするの。食べないって言うからひとりで朝食をとって、片づけていたときに、玄関がノックされた。


「はーい、どちらさまですかー」

「おはようございます。灰翼判庁からお迎えにあがりました」


 清潔感あふるるムキムキな青年が笑顔で立っていた。右側に肩当てをしているから、タルクと同じでハルシーピ乗りさんなんだろう。灰翼判庁? お迎え? なにも聞いていなかったから、僕はベッドで丸い生き物になっているタルクを振り返った。


「タルクー、灰翼判庁からお迎えだよ? お仕事、どうする?」

「いきたくない……」

「……すみません、なんか調子悪いみたいで。今日はお休みってわけにはいかないですかね?」

「霜翼卿からのお召しです。エルシ公翼は必ず仮病を使うので引きずってでもヨータ殿といっしょにお連れするように、と言われました」


 お迎えの青年が右力こぶをムキッとした。――仮病かよ! ガキか!

明日の分がまだ書かさっていないので、もしあがらなかったら金曜日ということでよろしくお願いいたします

申し訳ないです

あと、さみしいのでよかったら感想ください

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