マジバナホント?キンチョーブルブル
レイラとサダクがアルラウネを倒した頃、それを上空から眺めている二人の魔導学校の生徒がいた。
一人はボロボロの制服を着た龍族の少年、もう一人は龍族に蜘蛛の糸でぶら下がっているアラクネ族の少女だった。
「あ~、いざとなったらあたし達が助けようと思ってたけど、二人でお花のお化けをちゃんと倒したね。すごいな、レイラってばっ!魔法も使えるようになったし」
「うん、ここまではシナリオ通りかな」
「ってことは、次はムフフなエロイン登場かぁっ!?」
「あの子だけ役者だからなぁ」
「嫉妬しないの?」
「し、嫉妬っ!?す、するわけないだろっ!仕事だよ、仕事っ!」
「ムキになってぇ、ぶへへへ」
「いやな笑いだなぁ……」
「だけど、巨大な魔力がかかっているんだっけ?この後どうなるじゃまいか?」
「僕たちの記憶も"また"消えちゃうかもね」
「えぇ、ホント?忘れちゃうかも?」
「う~ん……。巻き込んですまないね」
「あたしが行くって言ったから良いのだよぉ、身体ももらえたしっ!半分蜘蛛だけど……」
「そっか……、ありがとう」
「それより、学校はどうするんだよぉ~」
「まぁ、それは何とかなる」
「そうなん?ウチュウの不思議ぱわーか?」
「だけど、長すぎるのは問題あるなぁ、下手をすると……」
「えぇ、も、もしかして、ずずず、ず~っとぉ?」
「あはは……」
「出た、困ったときの苦笑い……。か、覚悟は出来てるんだからなぁっ!」
「何度かやるしかない。彼女も苦しい思いをするけど、この星の問題を解決するチャンスなんだ」
「おおおう~……。な~んか、星の問題を解決って、ウチュウ神のお手伝いしているみたい」
「そうだよ、魂が大きく進化する」
「……ほ、ほえぇ……?マジバナホント?キンチョーブルブル……」
「ま、まぁ、いつも通りで大丈夫だよ」
「そ、そう?わ、分かった。あの子のそばで助けるぞ」
「ありがとう……」
「うん?雨……?じゃないのか。泣いてるのか~い。相変わらずだねぇ、君は」




