第61話
よろしくお願いします。
受付嬢のエミリーが、別室から戻って受付にいたので、
「ちょっと訓練場に行ってくる。」
と言うと、
「大事なAランクですから、怪我をさせない様にお願いしますよ。」
と言って、ギルドマスターの部屋に入って行った。
すると、その剣士が、
「おい、エミリー、お前まで馬鹿にするのか。」
と、さらに怒りだした。
皆が、訓練場に入ったところ、何人かの冒険者が訓練場を使っていたが、その剣士が
「ちょっと、場所を空けてくれ。」
と言ったら、直ぐに皆、場所を空けてくれた。
こいつ、それなりに顔が売れているのか。
「よし、やるぞ。」
と剣士が言うので、私はストレージから木刀を出し手に握る。
「お前は、普段の剣でも使え。」
と言うと、
「言ったな。俺は躊躇なく斬るぞ。」
と言ってきたので、
「ちょっと冷静になれ。お前の剣が当たるわけ無いだろう。」
と、少し煽ってやった。
アーチーが、
「全員、普段の武器で良いのですか。」
と言うので、
「良いよ。どんな魔法でも使っていいぞ。全員で掛かっておいで。」
と返答する。
相手のパーティは、剣士2人、槍士1人、魔法師2人、弓士1人という構成だった。
「では、行きますよ。」
とアーチーが言う。
「いつでも、どうぞ。」
と言った途端、さっきから息巻いている剣士が、私の方に走り出した。
他の5人も、それぞれ連携を取った動きをしている。
剣士が私に斬りかかる寸前、私は、エリアパラライズを発動させた。
6人の動きが止まった。
木刀で一人ずつ肩を叩いて回り、パラライズを解除した。
「私だけ、魔法無しでやろうか。」
と言ったが、アーチーが
「やめておきます。」
と言って、両手を挙げて、降参のポーズを取った。
しかし、最初に食って掛かってきた剣士は、怒りが収まらない様で、
「じゃぁ、魔法無しだ。サシで勝負だ。」
と言うので、やることになった。
アーチーが、
「はじめ」
と言って、開始の合図を出すと、相手の剣士は、剣を上段に構え、私の方に突っ込んできた。
私は、間合いを詰め、剣士の腹を木刀で叩き飛ばしてやった。
すると、訓練場の反対側の壁まで吹っ飛んで、壁にぶつかった。
瞬殺だった・・・殺してないけど。
「ステータスの差が有り過ぎるな。」
と、私は呟いた。
「流石だね。Aランクでも、相手にならないね。」
と、ギルドマスターが現れ、声を掛けてきた。
私は、ギルドマスターの所に行き、
「ちょっと、稽古をつけただけだ。」
と言って、そのまま一緒にギルドマスターの部屋へ向かった。
「さて、話って何ですか。」
と、ギルドマスターが私に言う。
同じタイミングで、アヴァが私に紅茶を出してくれた。
「ああ、使徒になったから、その報告だな。それと近々、貴族街に引っ越すよ。」
と言うと、
「承知しました。あと、近衛騎士団長から、相談役になった話も聞いてますよ。」
と言うので、
「騎士団長と仲が良いのか。」
と聞くと、
「ああ、昔からの仲でね。」
と、恨めしそうな顔で言う。
「なんだ、何が言いたいんだ。」
と聞くと、
「・・・いや、何でもない。」
と返事をするが、おそらく剣の事だろう。
「それと、ちょっと聞きたいことがある。帝都に行こうと思うが、普通に入れるのか。」
と聞くと、
「普通には無理だね。関所が封鎖されている。」
と言う。
「ちなみに言葉は通じるのか。」
と聞くと、
「この大陸内の国は、エスリンゲン語が公用語になっている。と言っても、ニュルンベルク帝国ではニュルンベルク語と言っているがな。」
との事だった。
「判った。ありがとう。」
と言って、冒険者ギルドを出て家に帰った。
4月9日 月曜日
出勤して直ぐ、陸将補の下に行き、2週間ほど休暇の申請をする。
「どうしたの。」
と聞いてきたので、
「ちょっと向こうで、やることがあるので。」
と有給休暇の理由を話した。
「判ったよ。でも、休みじゃなくて、仕事で良いよ。代わりに人型の魔物を数匹、連れてきて。」
と言うので、休暇は止めて、仕事にして貰った。
「では、これから行きます。」
と言って、ドルトムントに戻った。
早速、神殿に赴き、大司教に
「貴族街の何処になる。場所を教えてくれ。」
と言うと、
「はい、案内させます。」
と言って、若い司祭を呼んだ。
私は、司祭の案内で、貴族街の中にある屋敷へ案内された。
「屋敷があるけど、此処で良いのか。」
と尋ねると、司祭は、
「はい。新築されると言うので、この屋敷は取り壊す予定です。」
と答えた。
「業者の手配は済んでいるのかい。」
と尋ねると、
「それは、これからです。」
と言うので、
「打ち合わせをしたいので、自宅に業者を呼んでもらえるか。」
と言ってお願いした。
ついでだったので、この屋敷を基礎ごとストレージに入れた。
司祭が驚いていたが、
「気にするな。」
と言って、落ち着かせた。
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