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第38話

エルフの国に行きます。

よろしくお願いします。

 2月24日 土曜日(日本)

 3月24日 聖の日(エスリンゲン国)


 これから、エルフの国へ行く。

 朝食を食べ、準備は万端だ。


 エルフの国へは、馬車で片道3日くらい掛かるそうだ。

 エルフの国が手配した馬車3台が、騎士と共に家の前で待機している。


 3台とも、6人乗りの馬車だ。


 1台目は、騎士が6人

 2台目は、ソフィー、アイラ、イザベラ、アイビィー

 3台目は、私、オリビア、アメリア、フレイヤ、女性騎士


という乗車区分だ。


 そのペースで行くと、エスリンゲン国の暦では、3月26日頃に着いて、しばらく滞在。

 エルフの国を3月29日の朝に出て、4月1日にドルトムントに着く予定らしい。

 4月2日は予備日だ。


「はっ」


と思い出した。


「一旦帰らないといけない。しかも、2月は28日までだ。」という事実を忘れていた。


 メイドに、「エルフの国へ行く。4月1日か2日に帰る」と伝える。



 出発となった。

 王都の門を出たところで、私は、千里眼を使い、アイラの父親の場所を探る。

 事前情報のとおり、ゲルハウゼンの北側に、アイラの父親が居た。

 同乗している女性の騎士に


「エルフの国は、街道沿いにあるのか。それとも森の中なのか。」


と聞くと、


「街道沿いですよ。」


と返答があった。


「オリビア、アメリア、ちょっと様子を見て来るよ。じゃぁ、騎士さん、そういう事で。」


と言って短距離転移を発動し上空に出た後、空中歩行でエルフの国まで一直線に走る。

 結構、本気で走ったら、音速を超えた。

 空気の壁を感じたよ。


 20分くらいで、エルフの国と思われる大きな街に到着した。

 街の中心に、とても大きな木が生えている。


「あれが、世界樹なのか。」


と、一目見て、そう思える存在感のある木だった。

 とりあえず、近くの街道に降りる。


「これで、ゲートが繋げられるな。」


と考え、馬車まで戻る。

 ソフィーの馬車へ行き、


「ソフィー、ゲートを使うぞ。」


と言ったところ、馬車が停まった。


「え、エルフの国に行ったことが有るのですか。」


と馬車からソフィーの声がし、ソフィーが降りてきた。


「いや、無かったから、いま行ってきた。」


と言って、先頭の馬車の前にゲートを開く。


「判りました。」


とソフィーが言い、


「ここを通りなさい。」


と御者に指示し、馬車がゲートを通る。


「私達も行きましょう。」


とソフィーが言い、私とソフィーがゲートを通る。


「本当に着きましたね。」


と、ソフィーが言った。


 門を通るため、それぞれ馬車に乗った。


 私が、


「さすが、王族の馬車だな。ノーチェックだ。」


と感想を言う。


「なぁ、もう着いたのか。」


とフレイヤが言うので、


「そうだぞ。」


と返答する。


 女性騎士も、


「どうなっているのだ。」


と質問してきたので、


「ゲートの魔法を使い、空間を繋げた。だから、一瞬で着いた。」


と、説明した。


「貴方は、これほどの空間魔法が使えるのか。」


と女性騎士が言うので、


「ああ、この位は嗜んでいる。」


と言っておいた。



 しばらく街中を馬車が進む。

 エルフの国だが、建物の形は、ドルトムントと余り変わらない。

 しかし、外壁の色が、緑や青が多い。


「緑色の外壁が多いのは、森をイメージしての事です。」


と女性騎士が説明した。


「さぁ、そろそろ着きます。」


と言うと、馬車が停まった。


 全員が馬車から降りる。


 フレイヤが、


「ソフィー様、ハルト様、ありがとうございました。この御恩は、必ずや御返しいたします。」


と言い、そのまま街中へ歩いて行った。


 ソフィーが、


「それでは、王城に入りますよ。」


と言い、王城内を走る馬車に乗り換え、護衛の騎士達とも別れた。


「みなさんを御父様に紹介させてください。」


とソフィーが言うが、ソフィーの御父様とはエルフの国王のことだ。


 建物の中に入ると、メイドが現れ、


「こちらでお待ち下さい。」


と言って、応接室の様な部屋に案内された。


 ソフィーは、どこかに行ってしまった。

 メイドが飲み物を持ってきたので、部屋で寛いでいる。


 しばらくすると、ソフィーが部屋に入ってきて、


「御父様のところに行きますので、お願いします。」


と言って、先導するので、みんなで着いて行った。


 謁見の間といった場所でなく、書斎の様な部屋に案内される。


「どうぞ、座ってくれ。」


と、この部屋の主と思われる男性に声を掛けられ、


「エドワード ベイリャルだ。ソフィーと仲良くして貰っていると聞いている。ありがとう。礼を言うよ。」


等と挨拶をされる。


 こちらも、それぞれ返礼をし、お互いにソファーに腰掛ける。


「ハルト様は、奴隷狩りにあった我が同胞を助けてくれました。」


と、ソフィーが言うと、


「それは、ありがとうございます。よく、助けてくれました。」


と、言ったところで、ソフィーがさらに


「ハルト様は、迷宮を単独踏破する実力者なの。既に、アーレンとドルトムントの迷宮を踏破しているのよ。」


と付け足す。


「凄いなぁ。で、そんな凄腕の冒険者と、どういう繋がりなんだい。」


と王がソフィーに聞くと、


「こちらのオリビアさん、アメリアさん、アイラさんの保護者なのよ。だから週末は、ハルト様の家に遊びに行っているの。色々と稽古を付けて貰って、私も強くなったのよ。」


と説明した。


「それにね。」


と言って叡智の杖を出し、


「こんな素敵な物を戴いたわ。」


と言って、叡智の杖を王に渡す。


「こ、これは世界樹の枝ですか。どの様にして、手に入れられました。」


と、叡智の杖の材質について聞いてくるので、


「私の国にある迷宮のトレゾールだ。」


と説明した。


「この杖は、相当な物ですね。こんな貴重な物を戴いて、宜しかったのですか。」


と言うので、


「別に構わない。うちの娘達も、世話になっているしな。」


と言うと、ソフィーが、


「それにね、これが本題だけど、アイラはハイエルフよ。」


と言ったところ、王は黙ったまま立ち上がり、


「おーい、ドミニクを呼べ。」


と言った。


 しばらくすると、そのドミニクとやらが、部屋に入ってきた。


「御呼びですか。」


と言ったところで、王が


「ソフィーを見てくれ。」


と言った。


 ドミニクは、ソフィーにキュアを掛け、


「どこも、異常はありません。念のため、キュアを掛けました。」


と王に説明する。


「ソフィーが、このアイラさんは、ハイエルフだと言うのだ。」


と王が言うと、ドミニクは、


「たしかにハイエルフですね。間違いありません。」


と、あっけらかんに言う。


「本当なのか。」


と王が言うと、ソフィーが


「さっきから、言ってるでしょ。私の言う事が信用できないの。」


と怒っている。


「そうか、ソフィーより先に、ハイエルフが現れたか。」


と、王は少し残念そうだ。


 私が、


「ソフィーも夏までには、ハイエルフになるだろう。」


と言うと、王は、


「本当か!」


と、詰め寄ってきた。


「ああ、既に階位3になっている。このまま迷宮探索を続ければ、4になる日も近い。」


と説明した。


「そうか、そうか。」


と、王様感無量な感じだ。


「それで、ハイエルフになると、世界樹の守護がどうとか言われ、ソフィーに連れて来られたが、それについて説明してくれないか。」


と言うと、ドミニクが、


「それについては、私から説明させて下さい。私は、世界樹の神殿にて、大司教の職をさせて頂いております。名をドミニク クイーンズベリーと申します。」


と言って、お辞儀をするので、私も思わず頭を下げる。


「世界樹には特別な力が有り、その力を引き出せるのが、ハイエルフになります。その役目を行うハイエルフは、全部で3人までとなりますが、現在、1人もおりません。そのため、ここ100年ほど、世界樹の力を利用できずにいます。」


と言って、ドミニクは、一息入れた。


「世界樹の力とは、地脈の正常化、さらには、空気中の魔素の調整といった皆が生活する上で、快適にするためのもの。そのため、長期間、守護者が不在となると、世界の均衡が狂います。」


と言った話だった。


「だが、既に100年も居ないのに、弊害がないぞ。」


と言うと、ドミニクは、


「世界の均衡とは、そういうものです。100年で、いきなり変わるものでは、ございません。」


と言った。


「じゃぁ、アイラが守護者にならなくても、困らないわけか。それなら、ソフィーがハイエルフになるのを待てば良いわけか。」


と言うと、王は、


「いや、何か起きてからでは遅い。今すぐにでも守護者になって貰いたい。そして、世界樹の力で、世界の状況を確認してほしい。」


という話だった。


「そういう事か。アイラ、良いか。」


と、アイラに聞くと、


「はい、はい。」


と二つ返事だった。


 ちょっと退屈そうに言うのが、アイラのマイブームの様だ。

 そんな表情のアイラも可愛い。


 しかし、場をわきまえる必要がある。

 TPOは大切だ。

 あとで、お説教だな。


「では、早速よろしいか。」


と、王に促され、世界樹に向かう事になった。


 世界樹の近くに行く。

 世界樹に近づくと、私の身体が少し光り出す。

 ドルトムントの神殿ほどでは無いが、気を付けて見れば判る。


 世界樹の枝や葉が、集められているのが目に入る。

 元が大きいので、集めてある枝や、落ち葉も大きい。


「これ少し、貰って良い?」


と聞くと、


「本当は遠慮願いますが。持てる程度なら、宜しいですよ。」


と、王の許可がでたので、辺りにある大きな枝と葉を全てストレージに入れた。

 元が大きいので、木造の一軒家が、2,3軒は立ちそうなくらいの量だ。


「ありがとうございます。」


と、御礼を言ったら、


「そんなにか。」


と驚いていた。


 ドミニクが、


「世界樹の枝は、珍しい物ではございません。毎年、冬に枝打ちをしますが、宿る力は非常に強く、非常に硬い。そのため、加工できる者が少ないのです。世界樹の枝で造る武具は、非常に高位の物になります。よって、余っていますが、外に出せないのです。」


と世界樹について説明をした。


「じゃ、余ってるのも、下さい。ちゃんと有効利用しますので。」


と言っておいた。


 近くに行くと木の(うろ)があった。


「ここからは、アイラさんだけにしたいが、よろしいか。」


とドミニクが言ってきたが、


「私も、良いかな。」


と、保護者として着いて行く旨を伝えた。


「では、ハルトさんも、御一緒に。申し訳ないが、他の方々は、ここでお待ちください。」


と言って、オリビアやイザベラ達の随行を拒んだ。


 王、ドミニク、ソフィーと共に、私とアイラは、その(うろ)の中に入る。

 (うろ)の中に入ると私の身体も、なかなかの光量になっていた。


 王が、「ハルトさん、どうして光ってるのですか。」と言うので、「気にしないでくれ。」と言っておいた。


 私の事はスルーしてもらい、守護の儀式を進めて貰う。


「アイラさん、ここに手を当てて下さい。」とドミニクに言われ、アイラが手を当てる。

 すると、アイラの身体が光に包まれる。


「アイラ、大丈夫か。」と声を掛けるが、アイラから返事は無い。


 すると、アイラがこちらを向いて、


「特に問題無いですよ。世界の地脈も魔素も、正常値の範囲です。ちょっと、一部の地域で魔素が高くなってますが、それも正常値内でした。」


と言ったので、アイラに


「何が正常値なのか判るのか。」


と聞いたら、


「うん、数値が正常値の範囲を超えていると赤くなるんだって。そういう説明が聞こえたよ。」


と、言ってきた。


「それって、身体の中から聞こえる声か?」


と聞いたら、


「そうだよ。」


と、アイラが言う。


「なるほど。じゃぁ試しに。」


と言って、私も手を当ててみる。


「世界樹の守護者になりますか?」


と、身体の中から声が聞こえた。


「ノー!」


と拒否したら、


「えー、なれば良いじゃん。」


という声が聞こえた。


「ガイア様ですか。」


と言うと、


「そうだよ。ここも、僕の端末だから、ここでも話ができるよ。」


と、軽いノリで話しかけられた。


「やはり、そうですか。神気が溢れてきたので、そういう場所かと思いました。ありがとうございます。今は立て込んでますので、またお願いします。」


と言うと、


「判ったよー!」


と言って、接続が切れた。


「断ったけど、私も守護者になれる様だよ。」


と言ったら、


「貴方もハイエルフですか。」


と、王が言ってきたから、


「違うに決まってるでしょ。」


と返答しておいた。


 おそらく階位4以上なら、世界樹にアクセス出来るのだろう。

 そういう事だと思う。


「で、問題が無いようだな。これで、終わりか。」


と聞けば、


「今夜、晩餐会を催します。主賓として、お越しください。」


と言われたので、


「それは良いが、アイラがハイエルフなのは内緒にできるか。」


と言うと、


「なぜですか。」


と王が言うので、


「100年ぶりのハイエルフは、ソフィーの方が良いだろう。政治とは、そういうものと違いますか。」


と言ったら、王は目を細め、


「その代償は、何ですか。」


と聞いてくるので、


「ソフィーがアイラと友達でいてくれる。それだけで良い。いや、あと、世界樹の枝が定期的に欲しい。」


と言えば、


「世界樹の枝は余分でしょ。」


と、アイラが突っ込みを入れてきた。


「色々と作りたい物が有るんだよ。」


と正直に答えておく。


「判りました。それで手を打ちましょう。しかし、武具を造った場合、我が国に売るか、自分で使うかにして下さい。」


と王が言い、


「今夜の晩餐会はソフィーの一時帰国と、ソフィーの御友人方の歓迎会といった趣向にしましょう。」


と、王が言う。


 私は、スターサファイヤの宝玉を出し、聖遺物を入れ込め、


「じゃぁ、これを献上するよ。」


と言って、宝玉を王に渡す。


「こんなに大きな宝玉は、見たことが無い。あの叡智の杖の宝玉も、かなりの大きさだったが、それよりも二回りほど大きい。傷一つない青で、6条の輝きが星の様だ。」


と、王が感想を述べている。


「だから、スターサファイアというのさ。まぁ、何かに使ってくれ。」


と、言うと、


「これと御揃いだよね。」


とアイラが、ペンダントを指差して、聞いてくるので、


「そうだよ。」


と返事をしておいた。


稚拙な文章で、申し訳ありません。

楽しんで戴けたでしょうか。


よろしければ、「ブックマーク」と下の☆マークを★に変えて戴けたら、幸いです。

よろしくお願いします。

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