タンパク質ゲットです
メラニーとオレゴルと共に森を歩き、牛のような魔物のメラントやイノシシの魔物のバウラントも家畜化した。
なんか俺が睨み付けると、メラントもバウラントも諦めたように動かなくなるのだ。
「死を覚悟したのじゃろうな」
と言うオレゴル。
「まあ、確かに殺して食うつもりだけど、しばらくは育てるよ?
だからって、死を覚悟されてもな。
もしかしたら子孫も残せるかもしれないのに」
俺が言うと、
「強き者に従うということなのじゃろう。
自然な流れじゃ」
オレゴルが言った。
今のままでは和牛じゃない。
いいエサを与えれば霜降りな肉になるんじゃないだろうか。
メスを育てることができれば、肉だけでなく乳も手に入るだろう。
肉が必要なのだ!
叫びたい声を押さえていると、オレゴルに変な顔をされてしまった。
結構表情に出ていたらしい。
さて、次はと……。
コクエスを手に入れよう。
オレゴルがニワトリに似た魔物を睨み付けると、死んだふりをする。
俺も真似て睨み付けたら、パタパタと何匹ものコクエスが倒れた。
トサカが立派なのがオスで、ちょっとショボいのがメス。
これは向こうとあんまり変わらない。
メスをニ十匹ほど捕らえると、ハーフトラックに入れて連れて帰った。
土を使って小屋を作ると、その中に入れる。
エサはその辺の雑草。村人に頼んで、入れてもらっている。
そのうちトウモロコシとかも探して入れたいところ。
しばらくすると、卵を産み始めた。
目論見通り。
周囲に敵が居ないせいか、卵を産む数も多いようだ。
それはそれで助かる。
これで、比較的簡単にたんぱく質を得ることができるだろう。
ただ、ゆでるだけでも十分に食べられる。
卵料理……楽しみですな。
たまたま森を歩いて見つけた蜂玉。
こっちの蜜蜂の名前は何だったっけな……バロタリエだったっけ。
蜜蜂が居るなら、巣箱を作って
その中に蜂玉を落とし込む。
あとは、気に入ってもらえるかどうかだったが、元気よく蜂が出入りする姿が見えた。
おっと蜂蜜が手に入る。
甘味や蜂蜜酒、蜂蜜酵母。
んー、でもまだ少ないねぇ。
甘いものと言えば、大麦から麦芽糖のような甘い物も作れる
小麦に比べれば味は少し落ちるが、酒の原料にもなる。
この世界、酒というのは貴重らしい。
後々、加工して酒とかも売れたらいいか。
二年もすると、村人に余裕もでき、子供も子供らしく肉付きよく育つようになっていた。
村人たちはトラクターやコンバイン、運搬車にフォークリフトを扱い、少人数ながら広大な畑を耕し、多くの農産物を収穫していた。
俺とメラニー、オレゴルはたまに冒険者として仕事をして、フォントラスに金を入れる。
エルフの遺産があっても、外から物を手に入れるには金が要る。
国への納税もあるしね。
俺たちと村人と共同で仕事をして、フォントラスの村は発展していくのだった。
短め三連です。
誤字脱字の指摘、大変助かっております。




