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内紛の後始末

 二日後、反乱を起こしたことを理由にメラニーは長老とその息子、そして見張りの男の首を切る。

 ある程度村人たちも覚悟していたようで、諦めたような顔をしていた。

 そして、長老の妻と一族郎党は荷車を曳き村を出て行く。

 結果村人が半数ほどになってしまった。

 メラニーは村人の一人を代表に指名し、長老たちの土地を与える。

 それで村の反乱は一応収まったようだ。


 家に帰ると、

「アキト殿、迷惑をかけた」

 メラニーは気丈に振舞っていた。

 ドリス、オレゴル、ベルトランが俺の肩を叩き別の部屋にむかう。


 はいはい……。

 フォローしろってことだろ?


「いいや、俺ももっと考えていれば良かった。

 オレゴルがあの草にやられるとは思わなくてな」

 俺は頭を掻く。

「やっぱりアキト殿は私には白馬に乗った王子だったようだ。

 危ない所を来てくれて嬉しかった。

 負けそうだったのだ。

 恥ずかしくて辛くて……投げ出したくて……。

 何をされるのか怖くて……」

 メラニーが俺の胸に頭をグリグリと擦り付ける。

 そんなメラニーの体を俺は優しく撫でた。


 メラニーが体を預けてくるが、

「悪い、鎧を脱がすってのには慣れていないんだ。

 下着を脱がすぐらいなら出来るんだがね」

 とメラニーに言う。

 俺が言おうとしていることがわかったのか、顔が赤くなった。

 しかしニコリと笑うと、鎧を外し、鎧下を外し、下着だけになる。

 すると俺の前にメラニーが進み出た。

「あとは、()が夫の好きにしてもらおう」

 こうして俺はメラニーと同衾することになる。


「遅くなったな」

「遅いぞ!」

 俺の腕を抓るメラニー。

「悪かったな」

「本当にアキト殿の妻になれた」

 メラニーは俺の胸に額を押し付けた。

 そして、上目遣いで俺を見る。

「アキト殿?

 一つ聞いていいか?」

「ん?

 何だ?」

「ドリス殿とベルトラン殿が指輪をしているのだが?」

「あー、結婚式をしたからだな……」

「私は?」

 ジロリと俺を睨む。

 俺はカバンに向かうと、メラニーのために準備したドレスにブーケ、そして靴を差し出した。

 そして指輪。

 すると、裸のままそのドレスに袖を通し、ブーケを持つ。

 俺はメラニーの左薬指に赤い指輪を付けるとキスをした。


「すでに、染めては貰ったが、このドレスごと染めてもらいたいな。

 アキトの色に染めてもらいたい。

 私はアキトの物」

 そう言うと抱き付いてきた、

 白に透ける。


 次の日はオレゴルの番。

 ドレスを着せ指輪を嵌めるとオレゴルは泣いていた。


 その後は……まあ、いろいろだ……。

 

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