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『テスト当日』




 次の日、月曜と明日火曜は期末テストだった。


 佐々木は俺と可憐が遊んでいた日曜日も必死に頑張っていたらしい。


 鈴原先輩は次期生徒会長候補とまで言われているくらいなのでそんなこと気にしていないだろう。


 気にしていても一日くらいはどうとでもなるとしか思っていないだろう。


 天音さんは元から頭が良いことで有名だった。

 文武両道だということらしい、尚本人曰く特に気にしたことは無いらしい。


 可憐は赤点を取ったことが一度もなく俺と同じ状況だと言える。

 別にテスト勉強はしているらしいが補習が嫌なだけだろう。


「そうだ愁、とりあえず今日のテスト終わったら遊びに行こーぜ!俺さぁ、テスト勉強で遊んでないんだよな...」


「はいはい、とりあえず赤点取るなよ」


 佐々木は遊びを全部投げやってテストに集中していたのでそろそろ限界だったのだろう。


 そういう意味では一週間毎日勉強していたのは奇跡だと言えるのかもしれない。


「まぁ、大丈夫か...」


 佐々木は精一杯頑張っていた気がするのであとは本番に頑張ってもらうだけだ。


 問題といえば俺だ、いつもより佐々木や他のことをしすぎていてまともなテスト勉強ができていなかった。


 多少教えたりなどしていたところを覚えているくらいだろうか...。


 赤点はできるだけ取らないようにしようと思ったが今回は厳しいかもしれない。


「はぁ...英語がなくてよかった」


 俺のいる高校は二日に分けてテストを行う、しかもテスト当日は昼で帰れるのだ。


 今日、一日目は四教科だった。

 英語が今日あれば赤点だったかもしれない...そう思ったが明日となれば天音さんに頼れば何とか赤点は免れるかもしれない。


 天音さん本人はテスト期間俺と関わることがなかった。


 何故なのか本人に聞いても「テストに集中したいので...」と曖昧な返事だった。


 と言っても佐々木などを見ているとテストに集中したいという気持ちは分かる。


 無闇に深入りする気はなくテストが終わるまでは俺もテストのことだけを考えることにしようと思った。


「それじゃあお前ら席につけ〜!」


 俺らのクラスの担任、ゴリラ先生がお得意の大声で教室に入ってきた。


「今からテストを始める!お前ら赤点は取るなよ?俺の方に文句がたっぷりくるからな...」


 体育体系の先生はテストの成績が悪い生徒がいるとネチネチ教頭に言われるらしい。


 それがイラつくので赤点だけは避けさせようとしてるらしい。


 結局は自分のためだが生徒のことも少しは思ってくれているのだろう。




 ◇




「あぁ〜疲れた!よっしゃ愁遊びに行くぞ!!」


「・・・はいはい」


 天音さんや可憐を誘おうとしたが佐々木的には二人の方が気が楽ということで二人で遊びに行くことになった。



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