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ぱふぱふ  作者: 一狼
ぱふぱふⅨ(魔王編)
34/43

34.ぱふⅩⅩⅩぱふぱふぱふぱふ

 私は4代目魔王。名前は――――です。




 異世界に魔王として召喚され幾星霜。


 永い・・・永い時を私は魔王として世界を支えてきました。


 ですがぼっちは寂しいです。


 人に会いに行こうとも私は個々から動く事が出来ません。


 魔王は世界を支える柱の為、この双界樹の傍から離れることが出来ないのです。


 最初の頃は魔王の力を使いこなす為、色々な事をして時間を過ごせました。


 ですが魔王の力にも慣れるとやることが少なくなってしまい、どんどんと寂しくなってきました。


 このままでは遠からず精神に異常をきたしてしまうでしょう。


 その為の解決の手段として、私は先代の魔王さんからある方法を聞いていました。


 それは魔王の眷属の創造です。


 この場を動けない魔王に変わっての目や耳や手足となる眷属を1種族だけ作り上げることが出来るのです。


 まぁ最初は上記の目的のための創造でしたが、今では寂しさを紛らわすためのものとなっているそうです。


 私は早速眷属創造を行いました。


 元の世界でも可愛いワンちゃんを飼いたいと思っていましたのでそれを元に創造します。


 ふわふわでもこもこで愛くるしくなるような動物を想像します。


 そしてできたのが・・・真っ白の毛玉のようなふわふわもこもこの丸い体に顔文字の(・ω・)と短い手足が付いた生き物です。


 ・・・私の想像力ではこれが限界でした。


「ぱふぱふ?」


 その生き物はぱふぱふ鳴きながらぱふぱふ足音をしながら私に近寄ってきます。


「ぱふぱふ!」


 なんでしょう、この可愛い生き物は!


 自分で創っておいて言うのもなんですが、可愛すぎます!


 私はこの生き物をぱふぱふと名付けました。


 それから私はぱふぱふをたくさん造りました。


 それからと言うもの、私の生活も変わりました。


 ぱふぱふに囲まれながらぱふぱふが外の世界で見聞きしたものを聞くのが私の日課になりました。


 外の世界では様々な国が生まれ、争いによって、又は栄華を極めた末の衰退によって滅んでいきます。


 そして最近の外の様子はこの双界樹の上に2つの国が生まれました。


 この双界樹、根本は1本の樹(ここに私魔王の部屋があります)なのですが、根本で二股に分れた樹木となっております。


まぁ、二股に分れた部分が地面深く沈んでいる為、遠目には2本の大樹が並んでいるように見えます。


 そのそれぞれの大樹を囲うように光の王国と闇の王国が生まれました。


 そして2つの王国を囲うように4つの王国も生まれました。


 私はその6つの王国の様子をぱふぱふに教えてもらいます。


 6つの王国は時には手を取り合い友好を交わし、時には他国を我が物にせんと争います。


 そしてついには何処で聞きつけたのか光の王国は魔王の力を我が物にせんと、その力が眠ると言われた闇の王国に争いを仕掛けました。


 闇の王国はその名に反して争いを好まない人たちの住む王国でした。


 その為、闇の王国は光の王国に為す術も無く滅ぼされてしまいました。


 私はその話を聞いて哀しくなりました。


 何処の世界でも人間と言う種族は争いを無くすことは出来ないみたいです。


 ですがその代わり新しい出来事も生まれました。


 滅んだ闇の王国の跡地に聞いた事も無い種族が生まれたのです。


 聞いた感じでは既存の魔物のように感じますが、そこの新たな住人達はまるで人の様に生活しているそうです。


 私はそれを聞いて彼らと一緒に過ごしてみたくなりました。


 そこで私は1匹のぱふぱふの体を借りることにしました。


 私は水晶の中に自ら封印され、意識をぱふぱふに移します。


 そうして私は転送魔法を使い、闇の王国跡地――モリノ森に向かいました。








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