32.ぱふⅩⅩⅩぱふぱふ
ぱふぱふε=ε=ε=(ノ´Д`)ノ
吾輩はぱふぱふである。名前はまだない。
突然私を襲った悪夢。
それは光の王国の者による襲撃でした。
私の周りの人たちが五十鈴さんや武田さん、美濃さん達が・・・皆さんが為す術も無く光の王国の人たちに倒されていきました。
そして皆さんは私に逃げろと言います。
私は皆さんの言葉に従って逃げました。
逃げて走って走って走って・・・走って何処に逃げろと言うんですか。
逃げる場所なんて何処にもないです。
そして帰る場所も無くなりました。
私の帰る場所は皆さんの居るところです。
途方に暮れ始めた私の前にケルトお婆ちゃんが現れました。
「ぱふぱふ・・・ツインドラシルの迷宮にお行き」
「ぱふぱふ・・・?」
双界樹の迷宮・・・ですか?
「あそこへ行けば全部分かるようになっておる」
「ぱふぱふ?・・・ぱふぱふ!?」
分かるって・・・ケルトお婆ちゃんは何か知っているのですか!?
「わたしゃあ、あいつらを少しでも抑えておく。いいからお行き!」
ケルトお婆ちゃんは私を双界樹の迷宮へ行くように促します。
私は意を決して双界樹へ向かいました。
ですが現実は無常です。
双界樹の迷宮の前に着いた途端、私は彼らに捕まってしまいました。
「ふむ、まさか魔王自らここに赴くとは」
「ぱふぱふ!?」
杖の男の人が唱えた呪文により、私は光の玉に閉じ込められ宙に浮かんでしまいました。
これでは身動きが取れません。
「ビッツ、借り1ですよ」
「へーへー、コルツ様には敵いませんよ」
「何を言いますの。そもそもビッツが自分でやると言ったから任せたのですわよ。それをぐちぐちと・・・」
「あ?」
「ビッツ、ベニア、2人ともやめろ」
イケメン勇者さんが大剣の男の人とシスターを仲裁します。
「俺達にはまず先にやるべきことがあるだろう。魔王の欠片は手に入れた。後は迷宮の最下層に居る魔王から力を手に入れるんだ」
「そうだな。喧嘩するのは魔王の力を手に入れてからにしろ」
イケメン勇者に追従するように双剣の男の人も仲裁します。
「さて、それでは迷宮の最下層へ行きましょう」
光の玉に包まれた私を操りながら杖の男の人が先導に立って迷宮を降りていきます。
道中の魔物はあっけないほど簡単に倒されていきました。
そうして最下層に着いて、その光景に私は目を疑いました。
「ここが最下層か。で、あれが魔王様って訳だな」
「よし、各自準備しろ。あそこから魔王を引きずりだし、魔王の力を手に入れるぞ」
大剣の男の人やイケメン勇者の視線の先には巨大な水晶が佇んでいました。
そしてその水晶の中には1人の女の人が閉じ込められています。
私はその女の人を知っています。
いいえ、忘れるわけがありません。
何故なら・・・水晶に閉じ込められていたのは死んだはずの前世の私だからです。
そして私は全てを思い出しました。
ぱふぱふ。
ぱふぱふ∑(o'д'o)ハッ!!




