女の子達が待ってるよ
九条先生行きつけの焼き肉屋でのパーティーは続いていた。
まさかアリーナの世界で出会った仲間達が地球にやって来るとは思わなかったな。なんて事を主催者の俺こと神成刹那は考えていた。
「それで?セツナ君は、いつ頃アリーナに戻って来るの?」
ニット帽子を深々《ふかぶか》と被って、エルフ耳を隠して、ボーイッシュな服装に身を包んだアルディス・セルビアこと。アルがオレンジジュースを飲みながら。俺に話かけて来る。
「いや、戻らないぞ。俺はこっちでやる事もあるしな」
「は?何それ?凄く卑怯!」
アルが飲んでいたオレンジジュースを、テーブルの上に叩きつける様にして置いた。なんでそんなにキレてんだか。
つうか卑怯ってなんでだよ。
「……何が卑怯なんだよ。アリーナの世界は平和になって、今度から。アル達もタマキに頼めばいつでも地球に来れるんだろう?」
「それならセツナ君も来れるよね?」
「いや、俺は、あの最終決戦で魔法の全ての力を失って。年齢も本来の中学生に戻った非力君だから。無理」
「はい?どこが力を失ってるの?むしろ昔よりも数倍……」
「地球じゃあ。始祖・神集九煌以外の存在は魔法は使えないぞ。神気以外はな」
そう。俺は神気は使えても魔法は使えん。だから、もしも転移門を潜ってアリーナに行ったとしても、死の大地に居る様なモンスターになんか出くわしたら直ぐに殺されるだろうな。
「……言い訳ばっかり言ってるし。そんなにユナちゃんと一緒に居る時間が大事なんだ?」
「だから。そんな風には言ってないだろう。……たしかに俺の中では、ユナが一番大事だけどな」
「……うわ。うざぁ」
うわ、うざぁって。1国のお姫様がなんつう顔をしながら下品な言葉を使ってんだ。アルのヤツは。
教えたのは、アナスタシアか?
「アルはなんで、そんなにキレてんの?別にこれからはいつでも地球に来れるだろうに……」
俺はそう言うと。コーラを口に含んだ。
「セツナ君があっちに残して来たハーレム要員の女の子達。皆がセツナ君を待ってるけど。どう責任取る気なの?」
「ぶぅーー!!せ、責任だと?」
「そう。責任だよ。ソフィアちゃんとかアリスも、1日でも早くセツナ君をお仕置きしたくて待ってるよ」
……は?おいおい。アルの口から今、ソフィアって聞こえなかったか?
「ソ、ソフィアが居るのか?あっちの世界に?」
「?当たり前じゃない。カンナギ国からの留学せいなんだから」
「……マジか。ソフィアがアリーナに居るだと?」
俺は、アルから衝撃的な事を聞いて戸惑い始めた。




