酔いと余韻
〖中央特区・オアシス〗
パーシヴァル卿を送り届けた後、展望台会場に戻って来ると、先程まで居なかった夜叉巫女、リップ、ルドルフさんがかいしに来ていた。
そして、アヤネと委員長はパーシヴァル卿が持っていた酒瓶
「なんだか、ハシャイだせいで眠いですわ‥‥‥‥」
(アヤネ!それ、お酒よ!何で飲んでのよ?!)
「はい?何ですか?お母様」
(誰が!お母様よ!確りしなさい!もうっ!酒瓶をテーブルに戻しなさい!)
「はいっ!ゴクゴクゴクゴク!」
最早、アヤネの保護者ポジションに収まろうとしているラファエルがアヤネを心配そうに見つめる。
‥‥‥‥‥‥ラファエルとアヤネ。何だかんだベストパートナー同士なのかもしれない。
「私もなのよ‥‥‥アヤネ‥‥‥‥‥何か‥‥‥美味しい味の飲み物飲んだら‥‥‥‥ゴクン!ゴクン!」
「神無月のお嬢ちゃん!そりゃあ、酒だぞ!つうか、酒樽を離せ!そんな細っこい腕して何でそんなに力が強いんだよ?」
「ニャア‥‥‥‥これ美味しいのよ。ヌエシャン」
「誰がヌエシャンだ!良いからその酒樽から手を離せ!」
あの大きさの酒樽を持ってる?『神気』の力だろうか?
‥‥‥‥あっちも同じ様な展開になってんな。委員長と鵺様か。まさか、あの二人が仲良くなるとは想定外だった。
本当なら鵺様には夜叉巫女の方と組ませたかったんだかな。
〖笛〗の件もあるし。夜叉巫女には神獣使いとしての役割を担ってもらいたかったんだけど。頓挫しそうだな。
龍族の血のせいか?やっぱり、夜叉巫女には〖クロ〗という契約者がいる。それ以上の仮の契約でも駄目なのか?『世界の理』さんは‥‥‥‥‥厳しいな。
しょうがない、今後は鵺様を委員長の契約者になってもらって。夜叉巫女には違う形で〖笛〗の能力を活かしてもらうしかないか。
「セツ君!見つけましたわ!」
(あっ!コラッ!アヤネどこ行くのよ!アヤネ!)
「神成君!何処に行ってたのよ!」
「お、おい!どこ行く気だ!嬢ちゃん」
おっと!色々と考えている間に酔っ払い達に見つかってしまった。
「セツ君!!!」
「神成君!!!」
「おぉ、酒臭いな二人共‥‥‥‥‥とりあえず、自分達の部屋に行って寝るんだぞ」
俺はそう言って魔法の袋(黄金の宝物庫)の袋を二人に向け。
「今まで何処に!」シュン!
(待ちなさい!アヤネ)シュン!
「また、誰かを口説いてたわけ?」シュン!
「酒樽から手を離せ!嬢ちゃん!」シュン!
二人とお目付け役を強制的に魔法の袋へと入らせた。
「酔っ払いの相手はパーシヴァル卿だけで十分だわ‥‥‥‥‥‥それに今はあの二人と話せるメンタルじゃないな。つうか、あの二人、酒飲んだらあぁ、なるのかよ。酒癖、悪いのな‥‥‥」
「そろそろ、ルドルフ祭も終わりか‥‥‥‥つうか、何だ?ルドルフ祭って」
リップがそう言ってルドルフさんの方を見る。
「オアシスで問題が起きる度に俺が知事になる祭りだ。リップ。〖オアシス〗は陰謀と権力が集まる都市。数十年に数回は俺が知事になり、そ奴らを纏めて糾弾するのでな。市民はそれを祝ってルドルフ祭と付けたらしい」
「‥‥‥‥‥よく、今まで消されなかったな。爺は」
「そんな事をすれば『鍛冶屋の里』を敵に回すからな。『オアシス』の潤沢な資金は武器、素材加工の輸出が大半を占めている。俺達、職人がこの『オアシス』から消えればこの都市事態消えることになりかねないのだ」
「だから、『トルソー』達も職人達を殺し回ってたのか‥‥‥成る程な」
「今回、『ラグナログ(神々の黄昏)』共の狙いは『鍛冶屋の里』及びオアシスの壊滅が目的だった。ここが滅びればエウロペ大陸から武器の生産地及び、神煌具の生成と修復も叶わなくなるのだ」
「そんな、襲撃が今後は無いように今、アフロディーテが神話結界を張ってくれている最中なんだリップ」
俺はルドルフさんとリップの会話に参加した。
「アフロディーテ?誰だそれ?」
「あぁ、そういえば、二人の前には姿を表してないのか‥‥‥‥マスターと天使達意外には姿すら表さないとは‥‥‥流石、神の一人。気まぐれだな」
「アフロディーテ様‥‥‥‥‥か。まさか、『雷光鞭』の中に住んで居たとはな。流石の俺でも驚いたぞ!神成よ」
「まぁ、神煌に神様が宿ってるなんでそうそうないものな‥‥‥‥‥いやあるか、神が宿る神煌具。探せば他にもありそうだな‥‥‥‥」
「リップ殿。この飲み物を飲んでも宜しいのですか?」
「アホ!それは酒だぞ!飲むなよ!さっきのおバカな二人みたいになるぞ」
「うぅぅ、夜叉はおバカにはなりたくありませぬ」
夜叉巫女とリップの間でのあの二人の評価がどんどん下がっていくな。まぁ、あんな酔いどれを見せられたら
そうもなるか‥‥‥‥‥
『黄金の宝物庫』
ガヤガヤガヤガヤガヤガガヤガ!!!!!
ヤンヤンヤンヤンヤンヤンヤン!!!!!
「おおー酒か?!それは酒なのか!良いぞ!酔うぞ!!!さぁ、祭りだ!皆の者!!!ハハハ!!」
「はい!大蛇様!!!」
「オン!!!!」
「眠いです‥‥‥‥」バタリ
「ちょっと!ここで寝ないでよ!!!アヤネ!!!!」
「もうダメ‥‥‥‥」
「寝るな!お嬢ちゃん!!!」
「ワハハハ!!!良いぞ!良いぞ!新しい主の女共!!!!暴れ、騒ぎ、楽しめ!!!さぁ、さぁ、さぁ!大蛇造酒の神酒だ!!皆の者!!飲むのたぞ!!ハハハハハハ!!!」
「「「「「オオオオオオオオオ!!!!!!」」」」」
‥‥‥‥‥‥‥俺は知らなかった。『黄金の宝物庫』内が現在、酒盛り会場と化している事を。




