1.「第一話 柳の精霊」に関する雑記&イラスト
<枝垂れ柳>
日本に生息するのは、ほとんどが雄株。
奈良時代に中国から渡来。
開花時期は、三月から四月。
一月二十一日の誕生木。
柳全般の花言葉は、「従順」、「自由」。
枝垂れ柳は、「悲哀」。
樹高は、十から二十メートル。二十メートルは、マンションの六、七階くらい。
枝垂れ柳は寿命が短いそうですが、詳しい記載を見つけることはできませんでした。
ただ、樹齢百年を超える樹の記載はありましたので、杉の樹の寿命が五千年程ということを考えると、短いと言っても数百年は生きるのかなと勝手に思ってみたり……。
この話の樹は周りに森が出来るぐらい生きていることになっているので、かなり長寿ということになります。
まあ、本編ではただの樹ではなくて精霊なので、その辺は大目に見ていただけると有難いです。
日本には雌株は少ないのですが、原産の中国では雌株も多くあり、柳絮がアレルゲンとなっているそうです。
柳絮の光景は、雪が舞うように美しい光景なのですが、中国では日本のスギ花粉のようにアレルギーの人たちには嫌われているみたいですね。
ちなみに、雌雄両方の株がなくても接ぎ木で増やすことが出来るそうです。
そして、この柳絮ですが、「晋書」という中国の歴史書から来ている「柳絮の才」という故事があります。
意味は、非凡な才女や女性のすぐれた文才を褒めて言うことば。
そんな女性を目指したいものです。
※ 柳絮……白い綿毛のついた柳の種子。また、それが春に飛び漂うこと。
本文中にある「入らずの森」ですが、石川県にこの名称の場所が実際にあります。
その場所も、とても神聖な場所で国の天然記念物にも指定されているようですが、本作とは全く関係がありません。
本作を書いてから、検索したら引っ掛かったんです。
でも、この呼名でいきたかったので変えませんでした。
そして実際の「入らずの森」ですが、神社の聖域で、宮司さんしか入れないみたいです。
有名なパワースポットみたいなので、お隣の県ですし、近いので行ってみたいですね。
<水彩色鉛筆で描いたイラスト>
本文
『そして、語り終えた柳は、満足そうに最後の力を振り絞って満開の花を咲かせた。
「綺麗……。」
その生命力に満ち溢れキラキラと光り輝く姿は、黄金の羽衣を纏った天女のように見えた』
↑ この部分をイメージして
本文
『柳は結実し、微かな風に揺られて柳絮が宙を漂う。
綿雪が舞っているかのような季節外れの様子に、別世界に迷い込んだ心地がした』
↑ この部分をイメージして、主人公目線の紫さん。
上手に描けませんでしたが、私の中の紫さんのイメージです。




