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77 帰還、そして新たな任務へ


――――――――

名前:ゼル・スターク

種族:デモンブレイダー

ちから:3691→4109

はやさ:5199→5772

HP:9006→13514

MP:0

スキル:【上段斬り】【中段突き】【下段払い】

    【投擲】【集中】【回避】【突進】

    【高速斬撃・六連】【見切り】【見切り・回避ルート】

    【魔覚醒】←new!

連係スキル:【バーストアロー】【スカーレットブレイク】

      【縮地】←new!

――――――――


「中ボス撃破でステータスの上がり幅がすごいな……それにスキルとコンボスキルがそれぞれ追加されたか」


 元の世界に戻った俺はステータスを確認した。


【縮地】の方は複数のスキルを重ね合わせた【加速】の上位版のようなスキル効果。


 そして【魔覚醒】は――。


「自分が魔族であることを受け入れ、魔族の肉体を完全に使いこなしたあの感覚……だよな。きっと」


 どうやらスキルという扱いになるようだ。


 ということは、戦いの度に発動させる感じになるんだろうか?


「ゼル……!?」


 と、すぐ前にミラがいた。


 そうだ、ちょうどミラが最上級魔獣を撃破したところで、俺は異空間に迷い込んだんだった。


「ミラ一人で倒したんだな、そいつを」


 俺は意識を切り替え、彼女に言った。


「なんとかな……それよりお前、急に姿が消えて、また出てきたような……?」

「――気のせいだよ」


 俺は苦笑いをした。


 異空間闘技場のことはラヴィニア隊長にしか教えていない。


 今回、羅刹と夜叉から【プレイヤー】だの【ゲーム】だの、俺がゲーム世界に転生してきたんじゃないかという疑念を裏付けるような言葉が出てきた。


 この世界の正体がなんなのか。


 俺はなぜここに転生してきたのか。


 その答えにつながる何かが、異空間闘技場にはある――。


 そう考えると、異空間闘技場のことをうかつに他人に話さない方がよさそうだ。


「それより、魔獣は全滅したんだし任務完了だろ。帰ろう」

「――だな」


 ミラはニヤリと笑った。


「俺、今回の戦いで何かをつかんだ気がする。さらに強くなっちまったから、これで部隊のエースは俺だな」


 あいかわらずだな。


 でも、ミラはそうじゃないと。


 俺は我知らず笑みを浮かべていた。




「――対抗戦?」


 ミラと一緒にラヴィニア隊長に魔獣討伐の報告に行くと、そこで俺は新たな任務のことを知らされた。


 各部隊の選抜戦士たちによる大規模模擬戦が行われるという――。

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敵国で最強の黒騎士皇子に転生した僕は、美しい姉皇女に溺愛され、五種の魔眼で戦場を無双する。


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