性奴隷達から情報収集中
奴隷達はエロいことをしながら情報収集を行った。
具体的に言うとどんな相手に買われたいと思うか、そして今までどんな客や主人になった奴がいたのかだ。
この質問について答えられたものは意外と少ない。
別に口に出すのもはばかれるような内容などではなく、ただ単にまだ主人に買われた奴がいないからだった。
しかしこういう場で客の相手をすることはそれなりにあるらしく、理想と言う意味では色々な話が聞けた。
と言っても本当にそんな話を聞きに来たのではなく、本当に聞きたいのは奴隷ではない人間はいるのかっと言うところを聞きたい。
「お兄さん私達獣人にも優しくしてくれるから言うけど、この国で奴隷じゃない奴なんていないわよ」
「奴隷じゃない奴がいない?それって貴族も含めてか」
「そうそう。この国の生物は全て奴隷。奴隷を支配しているのも奴隷なの」
垂れた犬耳の獣人と勝手にハチミツ酒を飲む熊の獣人が言った。
「なら国王はどうだ」
「あれもダメ。詳しく誰なのかは分かってないけどあれも奴隷だったわ。まぁポラリスの操り人形と変わらないから元々そう変わらないと思うけど」
「そ、それ私も知ってます。王子様の相手をしたときにその、ちらっと見えました」
人間の奴隷もインプもそう言う。
そうなると本当にこの国は奴隷しかいないと言ってもいいのかもしれない。
その事を自覚しているのか、それともしていないかも気になるところだ。
「そいつらに自覚はあったか」
「自覚なんてないわね~。というよりは自覚できない?みたいな雰囲気はあったかも」
「それもうちょっと詳しく」
「詳しくと言われても……何と言うかそこあるのが当然すぎて自覚できてないというか、見えているけどまったく気にしていないというか、そんな感じ?」
「……なるほど。思っていたよりもいい話かもしれねぇな」
人間の奴隷から聞いたこの話はかなり情報いいかもしれない。
可能性としてだが思考、もしくは精神を操作されている可能性が高い。
何度も言うが奴隷の場合そういうことできるから。
それにより王族貴族は主人、誰なのかは分からないがそいつに操られている可能性が非常に高い。
もしくは支配された後自由行動に近い形で放置している可能性もあるか。
俺がユウ達のように自由意思を許可しているのと同様に運営は王様帰属に任せて主人はどこかで好き勝手にしている?
『怠惰』を得ているのであればそれも可能だ。
無意識に稼いだ金を全てそいつの所に持って行くようにしていれば文字通り働かくても生きていけるからな。
いや、そもそもこの国に居る必要もないからどこか別なところにいてもおかしくない。
それこそ他国でも問題ないし、ポラリスにいてもだ。
俺自身と相性が悪いからって理由であんまり使ってこなかったが、こうして使われてみると結構面倒だな。
本人はどこかで雲隠れしていればいいわけだし、どうしても後手に回りそうだ。
「ところでお前らってさ、愛の国って知ってる?」
「どこそこ?」
「ポラリスで聞いたことない」
「も、もしかして伝説の国ですか!?」
流石にインプは知ってたか。
それにしても伝説の国ってなんだよ。
「伝説の国ってなんだ?」
「インプやサキュバスにとって夢のような国だって先輩から聞いたことがあります!!実在するんですか!?」
「実在するぞ。というか俺が買ったらその国に行くつもりだから」
「それならぜひ買ってください!!何でもします!!」
まぁインプから見れば夢の国だわな。サキュバスが作ったわけだし。
「そんなにいい所なの?」
「それなら私も買われたーい」
他の奴隷達もそう言いだすが正直今奴隷を買うつもりはないんだよな……
まぁ契約書にサインしない限り所有物にはならないんだけど。
「そう言うのはもう少し考えてから買わせてくれ。お前らの値段確認したけど結構高いじゃん。そうホイホイ買えないっての」
「「「「「えー」」」」」
「えーじゃないに決まってるだろ。買ってお終いの道具じゃねぇんだ。飯代だったりいろいろ用意する必要があるんだから」
「……え?そんなこと考えてたの?」
「いが~い。旅の人なんてそんなこと考えずに買う人の方が多いよ」
「安い子達なんてヤり捨てなんて当たり前だしね」
「使い捨ての道具と変わらない感じで買う人も多いしね」
「……なんとなく分かってたが300年前よりも奴隷の扱いがひどくなってるな。人権がないのが相当悪い方向に転がってるなこりゃ」
300年前の場合確かに奴隷に人権はなかったが、正確に言うと人権を剥奪されたという方が正しい。
犯罪奴隷の場合はほとんど人権なんて戻ってこないが、借金奴隷の場合は借金を返し終わったら人権が戻ってくるのだからあくまでも奴隷の間だけだったはずだ。
しかしこの時代だと借金も犯罪も関係なく一律に奴隷として扱われているようだ。
非合法な拉致による奴隷ならどうしようもないが、国で管理されている奴隷は最低限のルールがあったんだけどな……
特に借金奴隷の一発逆転に関してはそれこそコロッセオでの試合が大きく関係してくる。
簡単に言えば見世物になる代わりにかなりの金が舞い込んでくる。
と言ってもそれは一部の奴隷だけであり、単純な力だけではなく観客を盛り上げさせるエンターテイメントにも優れていなけらばならない。
ただ強いだけの借金奴隷や犯罪奴隷ならそれなりの数がいたがエンターテイメント性、つまり観客に気に入られる選手になれなかったことで落ちぶれていった奴もいる。
ただ勝てばいいだけではない。
それが奴隷剣闘士だ。
奴隷剣闘士だって借金の返し方は自由だったし、金を払っていい物を食べる奴隷剣闘士だっていた。
借金を返済しきっても剣闘士として生きて行く奴もいたくらいだ。トップ連中なら下っ端貴族よりもいい生活をしていた元奴隷剣闘士だっていた。
でもこの時代ではおそらくほとんどの金を主人が持って行っているんだろう。
賞金から借金を返済しているのではなく、ただ奴隷として金を奪われる。
元々コロッセオはどこかのプレイヤーが始めたなんて言う噂があったくらいだ。
どこかのレスリングやボクシングと言ったスポーツが好きなプレイヤーが言い出して、時代背景的にもコロッセオと言う形にして武器の使用ありのスポーツが源流だったはず。
それはもうとっくの昔に風化してただの娯楽になったんだろう。
一般人も楽しめるというが、奴隷しかいない国で奴隷を楽しませるためにやっているとか、つまらない物になった。
「定期的に抱きに来てやるから今は我慢しろ。金が出来たら買ってやる」
「それじゃ~今のうちにアピールしておかないとね~」
「少しでも記憶に残って買ってもらわないと」
「私も頑張ります!!」
全員がヤる気全開なので俺もとりあえずヤるか~っと軽い感じでエロいことを始めた。




